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倫理規程

規程改訂の経緯(07年版)

2005年12月からの第3期倫理委員会では、2005年改訂版への理事会からのコメントや委員その他からのコメント約20項目に関し、委員会においてアンケート形式の投票による意見集約が行われた。2007年改訂版に向けて大きな話題となったのは、労働安全確保に関する条文と地球環境保護との調和に関する条文の追加であった。
労働安全確保の条文追加の議論は2004年8月に発生した美浜発電所二次系配管破損事故を踏まえたものである。原子力学会の倫理規程に労働災害防止というあらゆる産業に共通の心得を盛り込むのに違和感があるとの意見もあった。しかし、この事故の記憶を風化させないことは大切であり、また、働く者の安全確保こそが公衆を原子力災害から守る第一歩であるとの意見が出されて、行動の手引の条文に追加された。
地球環境保護との調和の条文追加の議論は、原子力技術そのものの倫理性の議論と関連している。地球温暖化防止への貢献その他のプラス面、放射性廃棄物の発生その他のマイナス面を倫理面から考えると、世代間倫理にまで話題は広がる。非常に難しい問題であるが、それに全く触れないわけにもいかない。行動の手引としては問題の認識を呼びかけることとした。
2007年5月21日に委員会としての改訂案がまとまり、それをホームページ上で発表するとともに、7月31日までの間、意見を募集した。そこで寄せられた3件の意見を参考にさらなる修正を加えた2007年改訂版を理事会に提出し、承認された。なお、その際に理事会から出されたコメントに対しては速やかに回答している。

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