header.jpg
倫理規程

規程改定の経緯(25年版)

                          2025年6月12日

 倫理委員会の重要な任務として,本会の制定した「倫理規程(前文,憲章,行動の手引)」の改定案の作成」があり,「倫理規程制定の基本精神に基づき,規範は時代とともに変化するものであることを忘れず,常に社会環境の変化も考慮した規程を維持する」ことを委員の責務として認識し,改定案の検討を行っている。
 倫理規程は,2001年の制定以降,これまでに数年毎の改定が行われてきた(2003年,2005年,2007年,2009年,2014年,2018年,2021年)。

 今回の改定検討においては,2021年5月の前回改定以降の原子力を取り巻く情勢等を踏まえ,以下の観点から検討を進めた。
 ・前回改定以降の委員会による倫理に係る問題に対する見解表明※1,
  倫理規程制定20年企画※2で寄せられたご意見や議論,年会・大会の
  企画セッション等の委員会活動における議論から倫理規程に反映
  する事項を検討
 ・前回改定時の論点※3を考慮したうえで,原子力発電所の再稼働の
  進展やGX(グリーントランスフォーメーション)において今後も
  原子力を継続的に活用していく流れの中で,これまでの倫理規程
  制改定で訴求してきたことを再確認(例:安全に対する過信の戒め,
  社会からの信頼,専門家の誇り,多様な価値の尊重,組織文化の
  観点)
 ・倫理規程をより浸透させる観点から,行動の手引の類似箇所の整理・
  統合を検討
  ※1:「東京電力HD(株)核物質防護設備の機能の一部喪失事案を
     踏まえてあらためて倫理的な行動について考える(見解)」
     (2022年3月29日)
  ※2:学会誌連載企画「倫理規程制定20年を迎えて」(2021年12月~
     2022年11月)および倫理規程制定20年シンポジウム
     (2022年9月10日)
  ※3:・東京電力福島第一原子力発電所事故(2011年3月発生)
     ・関西電力金品授受問題(2019年9月に発覚)
     ・品質不正問題(2017年秋以降に数多く発覚した素材メーカ
      による製品品質不正,自動車メーカ等による完成検査の
      不正等)
     ・上記問題等の背景要因として共通している組織文化
     ・倫理規程をより浸透させるための表現の適正化,記載の
      充実化

 倫理委員会での本格的な改定検討は2023年6月から開始し,おおむね2ヶ月ごとの委員会および委員会の開催の間のメールベースによる議論により検討を進めた。この間,2024年秋の大会の企画セッションで,その時点での検討状況を参加者と共有した。
 倫理委員会としての改定案がまとまったことから,2024年11月29日の理事会へ報告後,2025年1月14日~3月21日の期間で公開の意見募集を行った。
 なお,意見募集の案内は,倫理委員会ホームページ,会員メールサービス,学会誌2025年2月号への会告の掲載,理事会だよりでの発信,賛助会員への案内の直接送付により行った。
 意見募集において4名の方から計7件のご意見をいただき,倫理委員会ですべてのご意見に対する対応の検討を行った。
 ご意見の反映等による修正を行い,倫理委員会としての成案を第149回委員会(2025年3月24日)およびメール審議により4月18日に決定し,5月29日の学会理事会に諮り,倫理規程の改定は承認された。
 今回の改定でも,前文,憲章,行動の手引という倫理規程の構成に変更はなく,7つの憲章とそれに関連した計36の行動の手引からなっている(行動の手引は前回改定から5つ減)。

 改定の主なポイントを別紙(リンク)にまとめた。

 ・改定された倫理規程(リンク

 ・倫理規程新旧比較(リンク

 ・倫理規程を1枚に収めたもの(リンク

 ・意見募集段階での改定案(リンク

 ・ご意見への対応(リンク

footer