日本原子力学会シニアネットワーク連絡会
報告
学生・教員・市民とシニアの対話会

学生とシニアの対話 in 福井工業大学 2023報告書 

報告者 針山日出夫
松永健一
 福井工業大学 福井キャンパス校舎 
今回で18回目となる対話会が2024年2月2日午後に福井工大・福井キャンパスで開催された。

グループ対話主体の対話会を目指し授業の一環として2コマを振り当てる設定で開催された。参加者は教員・学生・シニア・オブザーバー総勢59名。世代を超えた対話は充分機能し学生からグループ討論結果の闊達な発表があった。来年度も開催することを確認した。


1.対話会概要

(1)日時:
令和6(2024)年 2月 2日(金)午後 13時~17時半
(2)場所:
福井工業大学 福井キャンパス(対面開催)  2号館802,1号館301~305
(3)参加者:
[教員] 野村准教授・松浦教授・三島教授・西沢教授(原子力技術応用工学科教員)
[学生] 44名(原子力技術応用工学科学生2年生,3年生、4年生)
[シニア] 山崎吉秀 松永健一 大西祥作 川西康平 鈴木成光 大塔容弘 三谷信次
      川合将義  針山日出夫 計9名
[オブザーバー] 大神隆裕(関西原子力懇談会常務理事)、岩永氏(元福井工大教授)

2.基調講演

音声入りPPTを事前送付し、適宜学生が視聴
演題:「電気自動車(EV)は地球に優しいか~カーボンニュートラル移行戦略を検証する」
講師:SNWシニア松永健一氏
概要:電池を搭載した電気自動車は、その製造過程でエンジン車よりかなり多くのCO2を排出する。車両製造時、動力源となるエネルギー製造時および走行時などのライフサイクルCO2排出量を、国内外論文で比較評価した。新車を全て電気自動車にしても既存車を直ちに無くすことはできない。既存の設備も低炭素化して利活用しながらの移行や、発電、航空機、製鉄などの分野を含む横断的・優先的な取り組みが、カーボンニュートラルへ向けた、現実的な戦略である。欧州における変動型再エネを支える電源系統の実態を解説しながら、実績のない日本の2030年再エネ目標の電源不安定の危うさなども示した。

3.グループ毎の対話概要

<グループ① 対話概要>

1.対話テーマ:革新炉について
2.参加者: (学生)10名(2年生)
       (シニア)三谷(報告者)
3.対話概要

予め事前勉強資料(A4一枚に革新炉に付いての経産省の最新の資料のURLとそれについての解説、さらに革新炉に関する分りやすいyoutube動画2本をつけたもの)を送っておき、当日それのコピーと要点の画像をプリントアウトした資料を配付し対話に入った。

学生達に「革新炉のことをこれまで聞いたことがあるか」と問うてもほとんどが「ない」と返答。参加学生も先日第1班に班分けされたばかりで、事前資料も十分に目を通す時間がなかったようであった。そこで、革新炉と聞くと何を想像するかと問うと「核融合炉?」と返ってくる。そのため事前資料にある国の資料に基づき「革新軽水炉」「小型軽水炉」「高速炉」「高温ガス炉」「核融合炉」のことだと説明。「自分達の将来にとってどれが一番重要だと思うか」との問にも返事がないので、資料にある「国の2050年までの革新炉の開発スケジュールを見せ、自分達の今後の年齢と重ね合わせるよう指示した。そこでやっと我が国では、革新軽水炉と高温ガス炉が重要だと云うことになった。

国が掲げる2030年原発比率20~22%達成するためには、新規制基準を満足した現行軽水炉を再稼働させることと、2050年運転に向けてさらに安全設備を強化した革新軽水炉の新増設が最も重要であると解説し、学生達も納得したようであった。

この時点で参加学生3名が他科目受講のため退出し7名が残った。残り時間は「小型軽水炉」「高速炉」「高温ガス炉」「核融合炉」について各論を議論し終了となった。

❐特記事項

ほとんどの学生が事前資料に目を通して対話に準備する十分な時間が取れなかったようで、シニアの話を聞きながらスマホ片手に事前資料を見ながらの対話だった。PC持ち込んでいた学生は2名だった。これからの対話は、学生達がPCかタブレットを持参しシニアもPCを持参し画面を見ながら対面で実施するのがより効果的と思われる。小中高では「調べ学習」が始まっていて、生徒に1台づつタブレットが貸与されて発表の機会が生徒に増えたという。SNWと学生との対話も、予め送っておいた資料を基に学生達が調べたことをテーマごとにシニアより先に発表し、それらについてシニアが逆質問し解説し学生からさらに質問を受け時間を掛けて深みのある対話にしては如何とも考える。大学側の協力も必要であるからSNWの対話グループでも検討されてみては如何でしょうか?

<グループ② 対話概要>

1.対話テーマ:「核燃料サイクルの必要性と課題」
2.参加者:(学生) 10名(3年生/4年生)
      (シニア)大塔、大西(報告者)(教員他)松浦先生、大神氏(オブザーバー)(一部)
3.全般概要

まず、議論のとっかかりとして大塔シニアより「原子燃料サイクルの必要性と課題」と題するミニレクチャー資料の説明があった。その後出席者全員が簡単に自己紹介を行った後、発表に向けた分担について調整した。具体的な対話としては、まず議論の観点(方向性)について学生間で意見を出し合い核燃料サイクルの意義を中心に議論することとなった。 核燃料サイクル上の要な部分(中間貯蔵、再処理、最終処分)についての情報共有や議論があった。最後にNIMBY問題に行き着き解決策が現状ないが、日本国民としては何とかしないといけないという共通認識が出来た。

4.全般概要対話での意見交換項目・特記事項(シニアからの解答要旨):以下順不同
  ―なぜアメリカから日本のみ再処理が認められた?
  (アメリカの意向である。韓国は再処理をしたいがアメリカは認めていない。日米原子力協定は2018年
   7月に自動延長になったが、条約上事前通告による協定の終了が可能となっている。)
  ―軽水炉使用済燃料(SF)処分の状況について
  (サイクルが順調には回っていない現実がある。(核燃料サイクル図参照)
   例:再処理工場は2024年度上期の竣工を目指しているが本格稼働はその先の話。新たな中間貯蔵施設
    として山口県上関町に計画中。
    また一部使用済MOX燃料の再処理(実証研究)をフランスで計画中。さらに高レベル放射性廃棄物
    の最終処分は出口が見えない。 
   例:国と青森県の約束として、青森県におけるガラス固化体の保管期限は2045年までとなっている
    が、最終処分場建設の見通しが立っていない。(北海道の1町1村で文献調査中であるが道条例に
    より受け入れ不可。NIMBY問題化せず、国全体で考えるべきではないか。

<グループ③ 対話概要>

1.対話テーマ:「廃止措置について」
2.参加者:(学生) 7名( 3、4年生)(教員他)野村先生、西沢先生、大神(オブザーバー)
      (シニア)針山(報告者)、鈴木
3.全般概要

出席者全員が自己紹介を行ったあと論点整理のうえ意見交換に入った。特に学生からは、最初に本日の対話会で議論したいこと・質問したいこと・関心事などについて発言してもらったあとミニレクチャー資料で廃止措置に関する課題認識を共有した。 対話の中心課題は「廃止措置」であったが、エネルギー政策の在り方や脱炭素政策の道筋などについても意見交換した。その結果、「今のところ何が正解かが判然としないが、学生達自身が自分で何が最適解か?を考えることが重要である」との点で認識が一致した。

4.対話での意見交換項目・特記事項(シニアからの解答要旨):以下順不同
  ―社会での経験で、何が一番印象的であったか? 何が一番記憶に残っているのか?
  (トラブル対策を乗り越えたことでの人/組織のつながり、能力の発見と深化の自覚等)
  ―使用済み燃料保管施設の逼迫状況と対策、その上でのこれからの原子力の方向性
  (国内原発逼迫状況の共有。原子力を巡る足下の課題と将来展望・GX実行計画等)
  ―廃止措置による廃材等の再利用の可能性について
  ―原子力発電所の新増設の見通し
  (資源小国日本では原子力は必須。原子力に対する社会的受容性の改善とエネルギーに対する国民の
   意識改革が重要。脱炭素は難路であり電源ベストミックの模索が続く。)
  ―ふげん・文殊の廃止措置の今後の工程など
  ―事故炉の廃止措置工程と課題全般
  ―東電福島でのデブリ取りだし現地作業が円滑に進捗しない理由など
  ―チェルノブイリの如き石棺方式の日本での可能性などについて
  ❐特記事項・補足
  ―使用済燃料の貯蔵施設の容量逼迫に関して、中間貯蔵施設候補地を選定する迄の時間的余裕はどのく
  らいあるのか?また、六カ所の再処理施設が今年竣工する予定を踏まえて、最終処分候補地の選定まで
  の時間的余裕はどのくらいあるのか、について議論
  ―日本における2050CNのイメージや水素社会の姿について議論
  ― 国内でのFBRの見通しが明らかでない状況では、再処理施設が竣工しても核燃料サイクルが成り立た
  ないのではないか、と学生からコメントがあった。

<グループ④ 対話概要>

1.対話テーマ:放射線の人体影響と利用
2.参加者:(学生)11名(3年生) (教師)野村准教授 (シニア)山崎吉秀、川合將義(報告書)
3.対話概要
事前の申し合わせに従い、事前勉強資料として説明用のパワーポイント資料(17枚)を送っておいた。内容は、放射線の影響として元素の発生から放射線、身の回りの放射線被ばく、がんの発生に至るメカニズム、ICRPの防護基準の基となった広島長崎被爆者の疫学データ、放射線利用については65件のノーベル賞研究、それが実用化した医療・産業技術と経済規模(5兆円を超える)、最後に放射線医療とかなり広いものである。当日は、放射線についての講義を聞いていることを確認し、パワーポイントを用いて説明を行い対話に入った。
先ず、がんの基によるDNA損傷が、放射線がDNAを直接作用するより、放射線の電離作用で細胞中の水を電離して作る活性酸素による間接作用の方が多いことに学生たちは驚いたとの感想が発せられた。ICRPによる一般人に対する被ばく基準1 mSv/年のリスクが交通事故に比べて2桁低いことについても新鮮に受け取られた。
放射線利用として説明したノーベル賞研究や産業応用に対する反応は、あまり高くなかった。理由は、前者は研究者と研究内容ばかりの系統図に、後者も応用技術ばかりの文字情報に実感が湧かなかったのかも知れない。印象に残る資料作りの重要性を痛感した。
放射線によるがん医療については、がんの発生機構から人におけるがん化に対する4つの抑制機能(抗酸化作用、損傷DNAの修復、アポトーシス、免疫)、放射線によるがん診断と治療技術の説明には学生の関心が高く質問が寄せられた。主要な質問と回答を以下に示す。

①放射線によるがん治療が、複数回できないと書いてありますが、何故ですか?

(回答)そこに記述されているのは、再発がんの場合に対するものです。特にX線やガンマ線による吸収線量は、体表面で高く、深部にあるがん患部では低くなるため、治療が終わった時に照射部位の体表面の皮膚の細胞が放射線被ばく障害として火傷のようになるので、がんが再発した場合、同じ治療は難しいと言うことです。最近は、照射技術の向上で、多方位からできるようになっています。また、体表面への影響が低い粒子線治療では、再生がんに同じ治療が行われています。

②資料になかった放射線同位元素(RI)によるがん治療について教えて欲しい。

(回答)パソコン中の資料をプロジェクターで写して説明し、追って資料を送ると約束。挙げたRIは、Tc99m, Co60, Cs137, Ir192, Au198, I131, Sr89, Y90, Ra223, At211(動物実験中)。
短寿命核種は加速器による核反応で製造して、医療機関に送られて使われることも伝えた。

❐特記事項

放射線によるがん医療のX線発生器、CT装置、MRIなどは、日本が先行して開発され、日本の多くの病院に整備されるとともに、欧米に輸出されてきた。その後、欧米の病院には医学物理士が、装置の性能と使い勝手をよくして改良医療装置としての認証を取って日本に逆輸出したことで、それらに取って変わられてきた。特に日本の医療行政の悪さから認証が遅れがち。工学を目指す学生諸氏に医学物理士になることを勧めた。

今回の対話会を通じて印象に残る資料作りの重要性。特に多様な情報を文字だけで伝えることの難しさ。学生たちも重要性は理解できたとしても、発表に選ぶのは印象深い図であろう。時間も少ないのに詰め込み過ぎては、覚えてもらえないのかも知れない。そうした観点で説明資料の見直しを図りたい。

<グループ⑤ 対話概要>

1.対話テーマ:脱炭素と原子力役割について
2.参加者 :(学生)6名(全員2年生)  (シニア)松永健一、川西康平(報告者)
3.主な対話内容

1月24日の豪雪によって休講があり、当日その補講のため学生が入れ替わり対話会から抜けたので十分な議論ができなかったのはやや残念でした。シニアの自己紹介の後、参加学生の自己紹介等を行った後、シニアからミニレクチャーをおこなった。 その後、不在でない学生さんと議論した。

(1)脱炭素の議論は日本では炭素排出量が全体の40%程度を占める発電に限定して議論進
   めた。
 (2)発電の電源として火力発電がおおよそ70%を占め、この化石燃料消費を代替してするの
   は再生可能エネルギーと原子力発電しかないことは理解できた。
 (3)再エネに何があるか考えてもらうと、学生からは風力、太陽光の他に波力、地熱、バ
   イオ燃料などの発言があり、基礎的な知識はあると感じられたが、定量的な知識は低
   い。
 (4)波力はまだまだであり、地熱は温泉業者からの反対が強く期待できないという認識に
   あったが、バイオマスが既に数%を占めることは知らなかったようで勉強してもらえ
   た。
 (5)やはり太陽光、風力発電の可能性が高いことになるが、両方ともどんどん増やせにない
   ことも分かってもらえたと思う。 これらは変動性があり、今は火力発電が太陽光、
   風力の変動を補っていることは説明して理解してもらえた。
 (6)太陽光・風力の容量には制限があるので、残りは原子力であり、必要性の理由につい
   てリ理論的に落ち着いた。 ただ、学生からは原子力には火力のような調整能力があ
   るのかという疑問が呈されたのは失礼ながら驚きではあった。
 (7)欧州の状況を説明した。ドイツなど再生可能エネルギーに傾倒している国もあるが、欧
   州全体でみると現在は火力発電、再生可能エネルギー発電、原子力発電は、それぞれ
   おおよそ1/3の割合にあり、バランスのよい電源構成になっていることを説明し、納
   得したようです。
 ❐学生達の共通認識として
  原子力発電は推進すべきである。 しかしその方法は長期的にみていかに原子力を活用
  すべきか。また、再エネは活用すべきであるが、その限界と課題について興味をもってお
  り、まだ認識は浅いものの、今後も関心をもって考えてくれると思う。

最後に個人的な意見ですが、基調講演は事前に送られていたが、どうも目を通していないと思われる。 次回は事前に基調講演and/orテーマ別資料を送り、それに対する質問を書かせてシニアが回答すると対話がより充実するのではないかと思う。


4.対話会 講評(シニア 山崎吉秀氏

本日の学生との対話では、私は講評という役割を頂いておりますが、講評というよりむしろ所感という気持ちで触れてみたいと思います。

本日の学生との対話、従来から原子力と云えば必ず問題とされる<核燃料サイクル、放射線被ばく、発電所廃止や高レベル廃棄棄物>と昨今とかく話題に上がる<安全性を高めた軽水炉は勿論のこと高温ガス炉や高速炉などを含む次世代炉、脱炭素を狙いとした原子力の役割>の5つのグループに分かれて、開始された。対話後の各グループの発表を聞かせて頂くと、それぞれのグループでの課題や問題点が指摘され、それに如何に取り組むべきかと方向性が明らかにされ頼もしくも、期待感も浮き彫りになっていった。次の世代をになう、若者たちにエールを送りたくもなった。ただ、所詮半日の対話これから一層深堀を忘れる事のないようにとの思いもそこにはあった。何れにしても、学生たちへの原子力の大切さとそこにはこれらも続けてゆかなければならない十分対応可能な課題もあることをより強く抱いてもらう機会になったことは、大きな成果といえよう。

ただこのことが、如何に一般国民に伝わってないか福島事故が起こってより一層はっきりとしてきた。先ずは身の回りの仲間たちから、そして一般社会に向かって。端的に表現すれば、エネルギー供給面での原子力の重要性ということになるのだが。皆さんへの支援は我々原子力のOBたちは勿論、現役の皆さんも何時でもと控えていますから。

次元が変わりますが、いま政治の世界がそのエネルギー問題について少し力の入れ方が足りないように思えてならない。かって戦後の復旧、経済成長が世界の驚愕するような勢いで成し遂げられ、我が国が世界の一流国のレベルに仲間入り出来たかを。この資源のない島国、工業立国を一つの軸として、国民の勤勉性を元に頑張り抜いたからである。この構図は今でも変わりないものであろう。いや今だからこそともいえるのではないのか。世界のグロ―バリゼーションはますます進む中で、無資源国が生きてゆくために。外交、防衛、学校教育、老人福祉、少子化対策等々の政策はもっともであるが、エネルギー供給(その半分近くを電気が占める)を確かなものにしておいてこそではないのか。そこに主客転倒があるように思えてならない。

2030年に原子力が20~22%、再生可能エネルギーが3十数%、水力が限界の約10%、残りが火力、2050年には再生可能エネルギーを数十%にし炭酸ガス放出なしと、掲げられているが。そんなことが経済合理性、安定供給性のもと出来るのか。例え技術的に達成できればそれに乗るにしても、出力密度の薄い再生可能エネルギーにしかも安定供給にという条件を考えると。達成できれば、そこに移管するにしても。

何れにしてもエネルギー問題の足元を固めることが、この国にとって最優先事項あることを忘れないでほしい。

そのことを、若い皆さん方が決して忘れる事のないように進めて行かないと、この国は先進国から置いてきぼりになることを忘れないでほしい。


5.事後アンケートの集約:シニア大西祥作 

学生アンケート結果の概要
(1)参加学生について
  ・参加学生44名のうち34名が回答。回収率は77%。
  ・全員の学生が原子力系。
  ・進路は3/4が就職、1/4が進学の予定。
(2)対話会について
  ・基調講演の満足度は「とても満足」、「ある程度満足」を合わせて94%。大いに不満が6%あり。
   基調講演以外で聞きたいものとして「海外の原子力関係」、「福島県現場での話」、「原子力の社会的
   受容性」等が挙げられた。
  ・対話会の満足度は「とても満足」、「ある程度満足」を合わせて88%。「やや不満」、「大いに不満」
   が12%あり。今回の講演や対話会で「新しい知見が得られた」が80%、「マスコミ情報と講演や対話の
   情報に違いがあった」及び「自分の将来の参考となった」がそれぞれ22,29%となった。尚、否定的な
   意見も16%あり。
   ・対話会の必要性は「非常にある」、「ややある」を合わせて91%であった。また、友達や後輩への対話
   会への参加を薦めるかどうかについては、21名(65%)が「薦めたい」と回答し「どちらともいえな
   い」、「薦めたいとは思わない」が22%、12%あり。

(3)意識調査について
放射線、放射能につては、「一定のレベルまでは恐れる必要はない」が94%であった。一方「怖い」が6%あり。
原子力発電については、「必要性を認識しており再稼働を進めるべき」が82%、「新設、リプレースを進めるべき」が15%あり。「2030年目標を達成すべき」は0%であった。
再エネ発電については、「環境にやさしく拡大すべき」が73%、「天候に左右されるや自然環境破壊につながるので利用を抑制すべき」がそれぞれ17%、9%となった。
カーボンニュートラルとエネルギーについては、「地球温暖化や脱炭素社会の実現に関心」は「大いにある」と「少しある」を合わせて91%の回答であった。尚、3名(9%)があまりないとの回答であった。

「興味や関心があるのはどの項目でしょうか?」については幅広く関心を示したが「エネルギー資源の確保」や「脱炭素化の手段、方法論、道筋」が比較的多かった。(各約36%)

「日本の2050年脱炭素化社会の実現可能性については、「実現するとは思えない」が60%、「わからない」が18%となった。

「脱炭素に向けた電源の在り方」については、「原子力発電、再エネ発電、化石燃料発電をバランスよく組合せることが望ましい」及び「化石燃料発電を最小とし原子力発電と再エネ発電の組み合わせが望ましい」がそれぞれ35%となった。

高レベル廃棄物の最終処分については、「関心がある」と「少しある」を合わせて91%の回答であった。「近くに処分場の計画が起きたらどうするか」については57%が「反対しない」、12%が「反対する」、30%が「わからない」であった。「地層処分について興味や関心がある項目」については技術が82%、「制度」が36%、処分地の選定が21%であった。

アンケート詳細については別添資料を参照。

6.別添資料リスト