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 設立趣意書

〇年〇月〇日
日本の原子力発電は、総発電量の約1/3を占め、日本の基幹エネルギーとしての役割を担っています。原油についてはオイルピークが間近に迫り、安くて豊富な石油時代の終幕が訪れるとの警告、また化石燃料による地球温暖化の警告を多くの識者が発しています。代替エネルギーとしての原子力の重要性は、益々高まってきています。一方、電力需要の低迷/電力自由化による原子力発電プラント建設計画の先送りや昨今の事故による原子力への不信感の増大など、原子力産業を取り巻く状況はますます厳しくなってきていることから、原子力に「将来」や「魅力」を感じる若手が減少していることは直視すべき現実といえます。
この現実を考えると、原子力発電、ひいてはわが国のエネルギーの将来のためには、将来拡大するか否かの問題を超えて、まず原子力技術の維持とその継承をいかに確保していくかが重要であることはあきらかであります。原子力技術の維持とその継承、更にその発展のためには、シニアおよび現在第一線で活躍している研究者、技術者の日ごろの努力に加えて、次の時代の担い手である若手特に、学生層が、原子力を正しく理解し、自分たちの問題として考え、進んで原子力の世界で積極的に貢献していこうという気概を持ってもらうことが必要であります。

このようにシニア、中堅、若手の責任ある役割分担とともに、世代間の対話を通し、21世紀に備えることが重要です。

以上の観点から原子力技術の維持伝承更に発展に経験豊富なシニアの責任ある活躍と、他世代、次世代への意味ある貢献を目的として「シニアネットワーク」を設立します。

本ネットワークは、原子力学会の連絡会として活動します。学会内のシニアを核として、この活動を全国規模に拡大したいと考えます。活動はYGNや学生連絡会などの他のネットワークや第一線の研究者、技術者との連携に加えて、このネットワークに関連する機関、組織とも連携を組み、点から線へ、線から面に発信できるようにしていきたいと考えています。

「シニアネットワーク」ではあるが、活動にはシニアのみでなく、この活動に積極的に連携できる他世代の方の参加も出来ます。

活動の一例として、シニアと学生との対話により、学生達は自分たちの問題として、日本のエネルギー問題と原子力の役割について、肌で感じることができるようになると思います。それによって自信をもって、原子力技術の維持、継承と発展に貢献出来るようになると考えます。一方経験豊富な先輩達は、いままで苦労して築き上げてきた知識と技術をいささかでも伝えることができればこれに勝る喜びはないと思うことでしょう。また中堅、フレッシュな先輩達は先達として後輩の学生達に有益な助言、希望等を伝えることもできます。

今まではこのような世代を超え双方向的な交流はごく限られた範囲でしかなされておらず、あまり活かされていなかったと考えられます。「シニアネットワーク」ではこの活動を出来るだけ広い範囲に展開し、第一線を離れられた方々の生きがいを助長すると同時に、原子力の真の理解者をひろげることに注力したいと考えています。

具体的活動としては、

等を考えています。既にこれらの一部はスタートし一定の評価を得ております。この活動を今後より発展させていくためには、多くの方々のご理解、ご支援が必要であります。とりわけ学生側の受け皿作りのための、学生連絡会の組織の充実、大学の先生方とのネットワーク作りが必要欠くべからざるものです。そのための枠組みとして、「シニアネットワーク」を設立するものです。     以上

「シニアネットワーク」発起人名簿(50音順・敬称略)

饗場洋一、青木克忠、天野 治、荒井利治、有田裕二、池亀 亮、石橋健ニ、伊藤 睦、大木新彦、小笠原英雄、小川 徹、小川博巳、小山田 修、加藤洋明、金氏 顕、金子熊夫、金子義彦、河田東海夫、工藤和彦、倉重有幸、栗原 裕、佐藤浩司、柴田洋二、諸葛宗男、鈴木一雄、鈴木一弘、関本 博、副島忠邦、高木伸司、太組健児、竹内哲夫、田中靖政、玉井輝雄、土尻 滋、土井 彰、豊原尚実、中島文明、中尾修一、中尾 昇、長尾博之、永田 敬、野村茂雄、林 勉、深澤哲生、藤井靖彦、藤田玲子、藤根幸雄、古川和男、堀 雅夫、益田恭尚、松浦辰男、松永一郎、松本哲男、宮 健三、宮川俊晴、武藤 正、森 一麻、山崎吉秀、和嶋常隆 以上 正会員

石田延喜、臼井秀雄、春日章治、川岸礼香、後藤弘行、近藤正聡、杉山大輔、染谷洋二、西山 潤、羽倉尚人、平山大典、半田雄一、三木陽介、吉田直弘 以上 学生会員

役割担当 会長:竹内哲夫、副会長:荒井利治、幹事:金氏 顕、企画:天野 治、会計:小川博巳、監査役:伊藤 睦、HP:石井正則、「エネルギー問題に発言する会」との接点:全般担当 林勉、対話担当 松永一郎