日本原子力学会シニアネットワーク連絡会
報告
学生・教員・市民とシニアの対話会

SNW対話in静岡大学2022年度後期概要報告書

日本原子力学会シニアネットワーク連絡会(SNW) 世話役 田辺博三
《静岡大学静岡キャンパスと富士山》
学生の関心事の対話を中心に実施

静岡大学対話会(後期)は、「エネルギーと環境」を受講する人文社会科学部、教育学部学部、理学部、農学部の3年生と4年生の計60名を対象に実施した。
「エネルギーと環境」では、エネルギー、環境、セキュリティ、地球温暖化、原子力発電、放射性廃棄物等の幅広い講義が行われており、これに関連して対話テーマは、➀エネルギー・環境問題、➁エネルギーセキュリティ、➂原子力発電、➃放射性廃棄物とし、参加学生の関心事に基づいて事前にテーマ毎の参加者を選定した。
まず、学生から対話テーマに関してどのような関心があるのか、何を意見交換したいのか等を提案してもらい、その中からいくつかの関心事に絞って対話を行った。
対話では、対話概要のとりまとめと発表を行う学生を指名してスタートした。シニアはファシリテータとして、学生の対話を促進した。
学生は、関心事に関して自分の意見を述べ、相互の意見交換を行うことにより、自分の意見を明確にするとともに、問題の理解をより深める等、一定の成果をあげることができた。

1.講演と対話会の概要

(1)日時

基調講演 :なし
事前質疑応答 :なし
対話会 :令和5年1月20日(金) 10:20~11:50(対面)

(2)場所

静岡大学共通教育A棟304教室、305教室

(3)参加者

大学側世話役の先生:静岡大学 学術院理学領域 大矢恭久准教授
学生:「エネルギーと環境」を受講する人文社会科学部、教育学部学部、理学部、農学部の4年生と3年生の計60名
シニア:8名:早瀬佑一、早坂房次、田中治邦、若杉和彦、大野 崇、早野睦彦、湯佐泰久、田辺博三(世話役)
オブザーバ1名:安田宗浩(電事連)

(4)基調講演

なし

(5)事前質疑応答

なし

2.対話会の詳細

(1)開会あいさつ

開会挨拶(大矢准教授)とシニア紹介は、対話会会場の定員の関係で全員が一か所に集まることが出来ず、2つの教室に分かれていたため割愛した。
各教室では、SNW世話役等が対話会の進め方について説明した。

(2)グループ対話の概要

各教室に4グループの席を設けた。
グループ対話は、事前にヒアリングした学生の関心事に基づいて、グループ1は6名の学生、グループ2は8名の学生、グループ3は6名の学生、グループ4は9名の学生、グループ5は7名の学生、グループ6は8名の学生、グループ7は8名の学生、グループ8は8名の学生に分かれ、各グループに1名のシニアがファシリテータとして加わって行った。
以下、各グループ対話の概要である。
1)グループ1
テーマ:エネルギー・環境問題
参加者
学生:人文社会科学部、教育学部、理学部、農学部の3年生の計6名
シニア:早瀬佑一(ファシリテータ)
対話テーマについて
対話テーマに関連し、学生の具体的関心事項として、地球温暖化、異常気象、農産物への悪影響、化石燃料発電のCO2排出、原子力発電、再エネ発電への依存、望ましいエネルギーミックス、国民理解の拡大等があがったことから、以下の3点に絞って、対話を進めた。
  1. CO2をいかに削減するか
  2. 我が国の電源ミックスはどうあるべきか
  3. 国民理解をいかに進めるか
テーマ(1)
CO2削減
対話内容
CO2削減には、化石燃料発電を減らし、原子力発電と再エネの利用が鍵。原子力は再稼働と効率向上を進めるべき。再エネは不安定性を解決しなければならない。
CO2削減に、SDGsが有効と言われ、私もやっているが、個人レベルの努力には限界がある。持続可能な経済活動と整合性をもって進めることが重要。
テーマ(2)
原子力発電
対話内容
原子力発電に地元の強い反対があるが、補助金、交付金もそれなりに有効ではないか。
テーマ(3)
国民理解
対話内容
国民理解・地元理解には、教育が重要。時間をかけてじっくりやる必要がある。原子力発電所見学は有効。浜岡を見学したが、電力会社が大規模な防潮堤等の安全対策を講じており、リスクが大幅に下がったことを実感した。メディア、SNSの正確な報道・情報も重要。
テーマ(4)
その他
対話内容
参加学生(6名)が5学部に分散していることから、議論が噛み合わない、すれ違うことが危惧されたが、杞憂であった。エネルギー問題、環境問題が社会の優先重要課題であることの証左であろう。
3学年に在籍する学生の問題意識が高いことは確認できたが、対話時間が短く(1時間)、議論を十分に深めることは出来なかった。
2)グループ2
テーマ:エネルギー・環境問題
参加者
学生:人文社会科学部、農学部、理学部の3年生8名
シニア:早坂房次(ファシリテータ)
対話テーマについて
対話テーマに関連し、学生の具体的関心事項として、原子力発電、再生可能エネルギー、持続的社会構築、地球環境問題、エネルギ―・環境問題への国民的関心の拡大等があがったことから、以下の3点に絞って、対話を進めた。
  1. 再生可能エネルギーが主の社会になるか
  2. 原子力についてどうあるべきか
  3. 国民一般は原子力や放射線の事を知らない
テーマ(1)
再生可能エネルギーが主の社会になるか
対話内容
理想論では再生可能エネルギーが大切だか生活レベルや更には人口を減らさなければ実現できない。
環境問題からCO2削減が叫ばれるが現実的には原子力発電に頼らざるを得ないだろう。
再生可能エネルギーについていい面しか習ってこなかったが、今回の一連の講義でエネルギー密度の低さが環境負荷の大きさに繋がることや、災害を引き起こすこと、供給に不安定なことなどデメリットがあることが分かり勉強になった。
テーマ(2)
原子力についてどうあるべきか
対話内容
原子力発電については影の部分のみが強調されてきたがメリットについて知ることができたのは大きかった。
発電の仕組みを初めて知ることができ新鮮であった。
再稼働などすでにあるものは有効に活用すべきだ。
テーマ(3)
国民の原子力や放射線への理解向上
対話内容
物事には2面性がありそのバランスを考えることが重要だと思った。
原子力の事は今まで全く習ってこなかった。親に原子力発電のメリットの事を聞いたが、学校で教わらなかったからわからないという答えだったので教育現場では原子力や放射線の事をしっかり教えるべき。
テーマ(4)
その他
対話内容
一つの項目を全員に必ず意見を述べる機会を与えるよう運営に努めたが学生数が多く、対話時間が短かった。
事前に講義を受けていたのでそれなりの理解はあったようだ。
3)グループ3
テーマ:エネルギーセキュリティ
参加者
学生:人文社会科学部の4年生2名、3年生1名、理学部の3年生3名の計6名
シニア:田中治邦(ファシリテータ)
対話内容
「エネルギーと環境」と題する講義を選択して受講している学生達だけに、対話会の前に行われた一連の授業の影響か原子力には好意的な学生が半分で、残りは意見を持っていないという印象であった。但し静岡県内に立地する浜岡原発が再稼働できていないため、原子力は一般国民の理解を得るのが難しいということを全員が強く認識しており、どうやったら再稼働できるか、技術的問題よりも理解獲得の難しさの問題と考えている。規制側への対応に時間がかかっていることに関する言及は無かった。
自己紹介の中での特徴的な意見
国際紛争の歴史は常にエネルギーを巡る戦いであった。
エネ価格上昇・物価高を見ていると輸入頼りはダメで、何か良いエネルギーはないかなと思う。
地政学に関心あり。局所の紛争が全世界の社会経済に影響する。
エネルギーに関心が無かったので、今日から勉強のスタート。
カーボンニュートラルに原発再稼働が必要だが、どうしたら進むか。
エネルギーとセキュリティの2つの言葉がどうして結びつくか分からない。(解説済み)
意見交換
エネルギーとセキュリティは関連するもので輸入頼りが問題。
原発の評判は悪いが仕組みを知ると便利だと理解した。脱原発すれば火力に頼ることになり環境へ影響する。バランスが重要と思う。
再稼働をどうやったら実現できるか、国民不安の解消のための長所のアピールをどうやって出来るかが課題。
再エネだけでうまく収まるのではないか。講義では再エネでは全需要を賄えないとのことだったが、ではどこまで増やせるかを知りたい。
化学は放射線と関係する。原子力も使って行くべきと思うが安全面に不安あり。
中東・インド洋・スリランカを見て資源の争奪・資源量の減少が心配。
原発再稼働には賛否両論あり、難しい。
原発は再稼働して欲しいと思う。
原子力は後処理が出来ないのが問題だ。
廃棄物の処分ができずに保管が続いていることは問題だ。
原子力はやめて廃炉にしても廃棄物が出る。廃棄物対策が確立していないのに最初に始めた人は無責任だ。(← 立地だけの問題と解説済み)
燃料輸入が安定確保できるか心配。国内自給が大切で再エネは必須。火力を減らして原発を使うべきだが、今は再稼働がなくマズイ状態。
燃料の再利用が出来る技術なのにそもそも再稼働できていない。イメージが悪いからで、放射線管理は相当に厳重にやっているのだからそれを具体的数値で示すべき。
イメージが悪く、数値で示しても難しいし、信じない人もいる。
カーボンニュートラルはCO2を一切出さないということか?( 回答済) 原子力無しでその実現は不可能だろう。
他の手段が無いから仕方ない。環境先進国を標榜していたドイツがどうなるか注目している。
日本も電気料金が上がっており、対策が必要なことは事実。
4)グループ4
テーマ:エネルギーセキュリティ
参加者
学生:人文社会科学部、教育学部,理学部,農学部の3年生の計9名
シニア:若杉和彦(ファシリテータ)
対話テーマについて
シニアと学生全員がそれぞれ自己紹介し、各自学生から対話会で話したいこと又は聞きたいことを2~3分間ずつ説明した。
学生から提起された話のテーマは次のような内容だった。
  1. 核融合発電の活用について
  2. 原子力と環境問題(処理済水排出の問題も含めて)について
  3. 放射線にからむ食品安全基準について
  4. 発電方式(水力、火力、再エネ、原子力)について
  5. 日本のエネルギー自給率について
  6. 放射線の環境や生物に対する影響について
  7. 電気自動車EVや水素の活用と問題点について
テーマ(1)
核融合発電の活用について
対話内容
核融合発電は夢があり、研究を進めていく必要があるし、実際日本やフランス等で行われている。ただし、時間軸を考える必要もあり、21世紀半ば以降にならないと実用化できないのではないか。
テーマ(2)
原子力と環境問題(処理済水排出の問題も含めて)について
対話内容
放射能による環境汚染について心配する学生が複数いたため、東電福島原発事故による被ばくの実態について、福島県のデータやIAEA等国際機関の報告から、人体に害を及ぼすレベル(100mSv)からはるかに低い被ばくであった。
テーマ(3)
日本のエネルギー自給率について
対話内容
日本のエネルギー自給率は約12%しかなく、88%を海外から買わなければ生活が成り立たないこと、1月20日付読売新聞のトップページを見せ、日本の昨年の貿易赤字は19.9兆円の窮状にある。
テーマ(4)
電気自動車EVや水素の活用と問題点について
対話内容
EVについては、電気をどこから持ってくるかが問題である。
水素を活用する方法もあるが、社会に実装するためのインフラストラクチャーの整備に時間がかかる。
5)グループ5
テーマ:原子力発電
参加者
学生:人文社会科学部、教育学部,理学部,農学部の4年生1名、3年生6名の計7名
シニア:早野睦彦(ファシリテータ)
対話テーマについて
アイスブレーキングとして自己紹介及び出身地などから入り、発表担当、記録担当を決め、次いで参加者の原子力発電に関して議論したい中味を聞いて対話テーマを拾うことにした。質問は主に以下のような内容で地元としての漠然とした原子力に対する不安、環境問題を含めた国民理解の促進、原子力発電の技術的な課題など再稼働にかかわるテーマと高速炉についても2名から質問があった。
  1. 再稼働すべきと思うが、非常用電源の水没問題などの技術的改善点は?
  2. 南海トラフなど巨大地震の被災を考えると静岡県民として安全が気になる。
  3. 再稼働は必要だとは思うが、原子力に対する国民理解が不十分。どうすれば理解促進できるか?
  4. 環境問題を考えると原子力は必要だと思うが不安もある。
  5. 高速炉の仕組みと課題。
シニアからの説明
これらの質問に関し、先ずは安心と安全について説明し、安心は主観的なものでどうしようもないが、安全は一応リスクとして数値的に評価できること、例えば死亡率で評価すると原子力によるリスク(死亡率)は他の要因よりも低いのが現実であることなど説明した。また、福島事故の反省を受けて技術的改善を施しているので従来よりもリスクは低くなっていることを話し、技術はこのようにして失敗経験により進歩するものであることを説明した。
高速炉については、軽水炉は核燃料サイクルの究極の姿ではなく高速炉に至って初めて資源論問題から解放されること、しかしPuサイクルを取り扱うことになるので核拡散問題などを励起し、より一層技術的、政治的ハードルが高くなることなどを説明した。
説明を受けた学生の意見
原子力はデメリット報道ばかりでメリット報道がないのが問題。
飛行機は事故があっても人は乗り続けるが、原子力はそうではない。飛行機は利便性が見えるが、原子力はそれが見えないのが問題。
メディアも問題だが、国としての原子力教育が不足している。自分たちの代はまだマシだが、親の代は原子力教育を受けていないので怖いの一点張りである。
6)グループ6
テーマ:原子力発電
参加者
学生:人文社会科学部、教育学部,理学部,農学部の4年生と3年生の計8名
シニア:大野 崇(ファシリテータ)
対話内容
全員に関心事項を発表してもらい、それについてシニアから適宜情報提供、説明を加え全員で議論した。関心事項は以下の通り。
原子力は今後どうするのか。利用するのかやめるのか。次期革新炉の動向は。既設も新設も安全にお金がかかると聞く。原子力は本当に安いのか。
原子力防災が問題となっている。住民に対し理解してもらえるのか。
汚染水の海洋放出が問題となっている。希釈放出しかないと思うが何が問題なのか。
ウラン、プルトニウム以外に新しい燃料開発が話題に上っている。具体的に何か。
新設原子炉の敷地はどうするのか。廃炉の後に建てるのか。廃炉に時間がかかると思うが。
学生のとりまとめ
最後にグループ発表をしてもらった。問題点とそれに対する現状を的確に把握し、要点を上手くまとめプレゼンテーションがなされた。大矢先生からもよかったのではないかとの感想をいただいた。
7)グループ7
テーマ:放射性廃棄物
参加者
学生:人文社会科学部、教育学部,理学部,農学部の3年生計8名
シニア:湯佐泰久(ファシリテータ)
対話テーマについて
各自の自己紹介のあと、放射性廃棄物、特に高レベル放射性廃棄物とその処分についての疑問や意見などを全員から出してもらった。
その後、意見交換し、場合によってはシニアが説明を加えた。対話の概要は以下の通りである。
テーマ(1)
高レベル放射性廃棄物は再利用・再資源化できないか?
対話内容
高レベル放射性廃棄物には、ごく少量だが有用な貴金属が含まれており、分離回収できることは実験で確かめられたことはある。しかし、安全面やコスト面などからみて、すぐに実現化されるとは考えられない。
テーマ(2)
放射性廃棄物が持つ放射能を低減化・安定化できないか?
対話内容
放射能を低減させたり、半減期を短くするために、別の核種に変換する方法は現在も研究されている。ただし、高レベル放射性廃棄物には様々な核種が含まれており、現有技術では一部の核種しか変換できない。
テーマ(3)
処理・処分方法はなぜ各国、同じ地層処分なのか?海はダメなのか?
対話内容
日本は使用済燃料を再処理した後の高レベル放射性廃液をガラス固化し、それを処分する。しかし、使用済み燃料のまま処分する方法をとる国もある。
なお、海洋処分することはロンドン条約で禁止されている。
テーマ(4)
地層処分について各自が知っていることは?
対話内容
人や社会と距離を離すことが目的、人や社会の健康への悪影響をできるだけ減らすため、などであり、地層処分は安全であるとの意見の一致があった。
テーマ(5)
候補地の選定を妨げているのは何か?どのような対策があるか?
対話内容
事故の補償についての説明不足、風評被害、がある。
対策としては、財政援助や地域振興策も合わせて提示、雇用の確立や長期的に安心して住み続けられる保障を提示があげられる、といった意見がだされた。
無人島や離島を選ぶのはどうかとの意見もあった。
8)グループ8
テーマ:放射性廃棄物
参加者
学生:人文社会科学部、教育学部,理学部,農学部の3年生の計8名
シニア:田辺博三(ファシリテータ)
対話テーマについて
シニアと学生全員がそれぞれ自己紹介し、各学生から対話会で話したいこと又は聞きたいことを説明してもらった。
学生から提起された話のテーマは地層処分に関して、以下の内容だった。
  1. どこに処分するか
  2. 地中に処分する安全性とNIMBYの折り合いではないか
  3. 廃棄物が増えていくとどうするのか
  4. 放射性廃棄物の問題全般
  5. 六ケ所を視察したが地域の活性化に役立っている
  6. 放射性廃棄物が世界的に減少していく可能性
テーマ(1)
自分たちの近くで文献調査が行われたらどうするか
対話内容
文献調査の自治体住民の意見はどうか、北海道知事はなぜ反対するのか。
地元が衰退しているので、注目が集まりIT企業を誘致できるのであれば賛成。
何とかしないと原子力発電はどうなるのか。
よいと思うが自分の裏庭はいやだ。
安全だと分かれば受け入れてよい。
安全基準を満たしていれば安全だと思う。
六ケ所村は収入がよい。
放射線は不安でありよい気分にならない。
テーマ(2)
文献調査地区を増やすにはどうしたらよいか
対話内容
地域の雇用、インフラ、活性化などのメリットを提案すべき。
近くに少年院が出来たが、最初は反対の人が多かったが、だんだん慣れてきたので、地層処分も同じではないか。
テーマ(3)
地層処分のことを皆さんにもっと知ってもらうにはどうするか
対話内容
著名人や人気のあるユーチューバに情報を流してもらうと注目されるのではないか。
(NUMOはSNS等を活用していると聞いたが)自分は受け取ったことがない、アクセスに問題があるのではないか。

3.講評

前述の通り、参加者は初めから最後まで2つの教室に分かれて対話会を行っため、講評も行えませんでしたので、参加シニアの感想にもとづいて、以下に講評としてまとめました。
事前に「エネルギーと環境」の講義を受けていたのでそれなりの理解があると感じました。
4学部からの普段面識がない学生が集まっており、また文系、理系の混成であったため、議論が噛み合わないのではないかと危惧されましたが、学生間の認識・理解度の格差は感じられず杞憂でしたという意見がある一方、グループでの意見交換を促しても活発な議論にたどり着くことは難しかったと感じたシニアもいました。
また、学生の問題意識は高く、自分の見方、考え方、疑問等を持ち、ストレートかつ端的・率直・活発な発言であったとする感想がある一方、学生同士の議論は殆ど行ってくれなかったとする感想もありました。
広く文系・理系に分散した学生達が対象なので、将来に向けて意義ある対話会と位置付けられるのではないかとするシニアもいました。
対話を通じて、問題意識を持つこと、自分の意見を持つこと、他者に説明すること、他者の意見を聞き理解すること、とりまとめること、の一連の作業を行うことで、対話のスキルを育成することに役立つことが出来たのではないかとするシニアもいました。
対話時間が短く、議論を十分に深めることは出来なかったと感じたシニアが複数いました。今後に向けて出来ることを考えていきたいと思います。
自宅通学の1名を除いて、学生は新聞を購読していないが、SNS等からそれなりに的確な情報に接していることが確認できたのはシニアとして新しい発見でした。
(詳細は、報告書を参照ください。)

4.閉会の挨拶

教室毎にシニア世話役等から閉会の挨拶を行った。

5.参加の先生とシニアの感想

報告書を参照ください。

6.学生アンケート結果の概要

報告書を参照ください。

7.別添資料リスト

(報告書作成:2023年1月31日)