日本原子力学会シニアネットワーク連絡会
報告
学生・教員・市民とシニアの対話会

学生とシニアの対話
in福島高専 2021報告

 
日本原子力学4会シニアネットワーク連絡会(SNW)
世話役 西郷 正雄
報告書取り纏め 川合 將義
福島高専(正門付近)
地元の原子力人材を育成する福島高専とは、事故から復興なくしては原子力への信頼もまた築かれるはずもないとして2015年度より鈴木先生のお世話で対話会を実施している。昨年に続いてコロナ感染者の拡大によりTEAMSによるリモート対話を余儀なくされたが、学生からは、「基調講演を聞いてからの対話で知識が増え、参加して良かったと思いました。特に対話では自分の意見とはまた違う視点の意見が出たり、生徒だけで司会進行をして討論するということを今までやったことがあまりなかったので貴重な体験ができました。」との感想がよせられ、福島高専の教育姿勢を垣間見ることができました。

1.対話会の概要

(1) 基調講演の後の意見交換

次の5つのテーマのグループ分けにより、学生たちは、シニアとの意見交換を行った。
グループテーマ
テーマ1: 「放射線と原子力の安全性について」
テーマ2: 「日本のエネルギー問題と原子力発電所再稼働について」
テーマ3: 「原子力と地球環境問題について」
テーマ4: 「放射性廃棄物の処理処分について」
テーマ5: 「ALPS処理水について」
基調講演では、国内の放射性廃棄物の処理処分、海外の動向、及び国内での処理処分に関する規制などを盛り込んで講演された。
グループ対話のファシリテータはシニアが受け持って、会話がスムーズに進めるように行った。
各グループにおいて、シニアが担当テーマについて数枚程度の資料を使って説明を行なった後、学生からの質問に対してシニアが回答し、さらに意見交換を行うことで理解が深められた。
また、脱炭素への原子力エネルギーの有効性、ALPS処理水の処分については、担当外のグループでも議論された。
放射線については、科学研究にも多く利用されていることが理解された。
不幸にして想定以上の津波により福島第一原発事故が起きたが、事故を回避できた東北電力女川発電所の津波への備え等、多くの教訓により、原子力発電所に対する厳しい新規制基準が作られたことを説明した。
施設とソフト面はその新規制基準に適合するように改善され、安全性が非常に向上できたことが理解された。
放射性廃棄物の処理処分は、高専3年生の学生たちにとっては初めて聞いた言葉であり、仲間内で話題にもならない。
放射性廃棄物の処理処分は我々後世の者には重要な課題であり、またその問題解決には時間を要するこが理解された。
従い、放射性廃棄物の処理処分については若い自分たちが担わねばならないと認識して、一般人へ情報発信をすべきであると、さらに合意を目指すためには対話が必要であることも理解された。
ALPS処理水はその希釈放出の安全性が科学的根拠を基に理解された。一方、一般の人の不安より生ずる風評被害への払拭法も議論された。
3E+Sの考えの下にエネルギー政策を進めることの重要性、及び安定したエネルギー確保とCO2削減の両立には原子力エネルギーが有効かつ必要であることが理解された。

(2)日 時

2022年1月8日(土) 13:00~17:15

(3)場 所

急遽リモート対話となり、
鈴木先生は、福島工業高等専門学校(福島県いわき市平上荒川字長尾30)
学生およびシニアは、自宅(PCを利用)

(4)参加者

教 師: 鈴木茂和先生
学 生:31名
シニア:10名
SNW東北:4名  本田一明、高橋實、涌沢光春、工藤昭雄
SNW本部:6名  宮本陽一、三谷信次、川合將義、大塔容弘(ビデオ、音声無し)、米山潔、西郷正雄

(5)1月8日(土)の対話会スケジュール

13:00~13:05 開会挨拶(鈴木茂和先生)
13:05~13:10 シニア紹介(工藤昭雄、西郷正雄)
13:10~14:00 基調講演 (宮本陽一)
14:00~14:10 休憩
14:10~15:50 5グループに分かれて対話会
15:50~16:10 発表纏め
16:10~17:00 グループ別発表(9分 × 5班)
17:00~17:05 講評(本田一明)
17:05~17:10 閉会挨拶(三谷信次、鈴木茂和先生)

(6)SNWの紹介

SNW東北の4名、及びSNW本部の5名のシニアについては、西郷正雄が紹介した。

(7) 基調講演

講演者名:宮本 陽一
講演題目:「放射性廃棄物の処理処分について」
講演資料は、別添資料 (1) 講演資料:「放射性廃棄物の処理処分について」(宮本陽一)として示します。
講演概要: 下記の項目等について、概要を説明した。
  1. ①核燃料サイクルやRI使用で発生する放射性廃棄物の概要と区分
  2. ②区分に応じた処分方法
  3. ③発生廃棄物の性状、含有核種に応じ適切な処理を行い、処分する全体的検討の重要性
  4. ④低レベル放射性廃棄物の処分方法の概要(トレンチ、ピット処分など)
  5. ⑤高レベル放射性放射性廃棄物(ガラス固化体)について
  6. ⑥処分方法の選択肢の中で地層処分が全世界で選ばれた理由
  7. ⑦我が国における地層処分開発の歴史、体制、研究拠点など
  8. ⑧地層処分システムの概念(多重バリアシステム、地下深部の特徴など)
  9. ⑨科学的特性マップについて(要件・基準、色分け、位置づけなど)
  10. ⑩安全の確かめについて(NUMOの「包括的技術報告書」の一部紹介)
  11. ⑪マップ提示後の全国対話活動の紹介と北海道の2町村での文献調査開始
  12. ⑫講演を聞かれた学生さんへの期待や私の期待は、下記の通り
多種の放射性廃棄物があり、そのすべてを的確に処理・処分する必要性の認識
高レベル放射性廃棄物の地層処分を着実に進めることの必要性
科学的特性マップを提示し、全国的対話活動などを通じ、理解者が増えつつある現状
北海道の2町村で文献調査が開始されているが、それがもっと全国展開し文献調査自治体が増えること。
そういう情報に関し、特に若い方々にも興味を持ち、積極的に勉強していただきたいこと。

2.グループ対話会

 

(1)グループ1(報告者:川合將義)

1) 参加者 
学生:3年6名(機械システム工学科[3]、都市システム工学科[2]、ビジネスコミュニケーション学科[1])
シニア  高橋實、 川合將義
2) グループ1のテーマ
「放射線と原子力の安全性について」
3)主な対話内容
最初に質問を訊いたが回答が無く、シニアが対話資料を説明した後、順繰りに学生からの質問・意見を聞き対話を行った。主な対話内容は以下の通り。
東京電力福島第一原子力発電所事故の直接原因となった津波対策と安全性全般についての質問に対して、女川原発と福島第一原発の敷地高さと非常用海水ポンプの違いとともに、貞観地震への対応の経緯を説明した。また、事故を教訓に日本の全発電所において、設備面や品質管理と教育等のソフト面、さらに事故時の原子力防災計画で安全性の向上が格段に図られていることを説明。
「安全対策強化で原子力発電所のリスクは減っているのかもしれないが、一旦事故が起れば怖い。原子力を進めるメリットは何か」と言う疑問に、3E+Sの考え方、特に最近は、エネルギー安全保障の観点が重要な旨説明、理解を得たように思える。原発が稼働することで化石燃料の輸入コスト低下が得られることも述べた。
福島第一のトリチウム水の希釈海洋放出に反対があるが、それ以外の方法は考えられないかとの質問に対して、大気中への気化放出や宇宙に飛ばす案などあったが、コストと多くの原発での実績の点で希釈海洋放出が最も現実的であると説明。補足として、福島は環境汚染を招いたことで反発が強いのと、風評被害の例として福島産の農産物が放射能汚染が無いにも関わらず市場での値付けの低さを述べた。
放射線については理科で学んだことがあるせいか、質問は北欧や東欧での自然放射線の高いことの理由を問うものだけだった。これらの地域の地質が花崗岩を多く含み、ラドンからの放射線が多い説明し、納得がいったようだ。
学生の発表においては、北欧自然放射線と放射線の利用、津波対策、風評被害の実態が挙げられた。

(2)グループ2(報告者:工藤昭雄)

1)参加者
学生3年6名(機械システム工学科、都市システム工学科、ビジネスコミュニケーション学科、電気電子システム工学科)
シニア 三谷信次、工藤昭雄
2)グループのテーマ
「日本のエネルギー問題と、原子力発電所再稼働について」
3)主な対話内容
学生参加者の自己紹介の後、シニア三谷が対話用資料の説明を行い、次いでシニア工藤がファシリテーターとなり対話を開始した。
説明資料の内容は (a)我が国発電電力量内訳(低自給率、火力偏重)(b)2030の総発電量に占める再生可能エネルギー割合の急拡大(36~38%へ)(c)再生エネルギーの問題点 (d)原発再稼働推進、寿命延長、新規リプレースの必要性を含む詳細なものであった。
ついで対話に入り、資料説明に対して学生から以下の質問があった。
(a)太陽光発電の余剰電力を捨てなくてすむ方法 (b)エネルギー自給率8%の具体的問題点(c)原発の寿命延長は家屋のリフォームと同じと考えてよいか?(d)小型原子炉開発の現状等であり、それぞれにシニアから回答した。
またシニアから最近、EUにおいてCO2削減等で価値のあるグリーン電力として原子力の評価が高まっている事を説明した。
最後に原発再稼働が進まない理由を聞かれ、色々あるが、地元の理解が十分でない点が大きいと回答した。
最後の成果発表者を女子学生が受けてくれた。女子学生に活気が感じられた。

(3)グループ3(報告者:涌沢光春)

1)参加者
学生:3年7名(機械システム工学科[2]、都市システム工学科[3]、ビジネスコミュニケーション学科[2])
シニア:西郷正雄、涌沢光春
2)グループ3のテーマ
「原子力と地球環境問題について』
3)主な対話内容
対話開始に際し、各自自己紹介を行い学生7人とも福島県出身で3年生と紹介があった。またグループ発表者も決定しシニアがファシリテーターとなって対話に入った。
温暖化効果ガス中期目標46%削減に対して現時点ではどの程度の削減となっているか。
‥環境省資料から2020年度の温暖化効果ガス削減は13年度比18、4%で46%削減には更に20%弱の削減が必要。
カーボンニュートラルとはどのようなことを言うのか。
‥温暖化効果ガスの排出量と吸収量の差し引きゼロとすること。
原子力発電や再生可能エネルギーなど各種電源のCO2排出量はどうなっているか。
‥原子力や再エネは運転中はCO2排出はゼロ。
ただ再エネは火力などのバックアップ電源が必要となり、その際のCO2排出を考えることも必要。石炭やLNGなど化石燃料利用電源は排出量が多くなる。
太陽光発電は雨が降れば発電できないが、その雨をを利用する方法はないのか。
‥太陽光発電には雨を利用することは無理だが、水力発電という形で利用される。
中国やインドのCO2排出量が多い理由と排出量が多いことをシニアはどう思うか。
‥中国やインドはまず人口が多いということ、さらにはそうした人口を養うためにも製造業を活発にし経済力を高めることが必要となる。その結果エネルギーの使用が増えCO2の排出量も多くなる。そのような理由から排出量が多くなることは理解できる面はあるが、やはりカーボンニュートラル達成年インド70年、中国60年は更に早めることなど排出量の削減努力は一層求められると思う。
地熱発電所は地熱が発生するところに建設され場所が限られるが、火力や原子力の建設はどのような地点に建設されるか。
‥火力や原子力は冷却水が必要なので沿岸部に建設される。
福島第1の処理水の処理方法はどうするのか、またシニアの方は処理水を飲めますか。
‥ALPSで処理できないトリチウム水は水と性質が似ているため、それを取り除くことは困難である。そのため基準以下にうすめて海洋放出の方法が予定されている。我々も飲むことができる。
処理水の海洋放出で問題なのは何なのか。
‥海洋放出されるトリチウム水は基準以下にうすめて行われるし、現在運転されている原子力発電所からは基準以下のトリチウム水の放出が現実に行われている。従い技術的に問題はない。風評被害が問題である。
海洋放出での風評被害対策はどうするのか。
‥放出されるトリチウム処理水について各自が理解を深めることや理解した知識を広めることが大事だ。また福島県産品の購入を積極的進めることも大事。
エネルギー問題を考える際のS+3Eは他国でもそのような考え方をするのか。
‥考え方は同じだがS+3Eのどの箇所にウエイトを重くかけるか国により異なる。
以上のような対話から、第3班のグループ発表は「原子力発電はCO2排出ゼロで地球温暖化対策には有効な電源と考えられる。」また「地球温暖化問題についてもっと深く考えていくべきである。」とされ、第3班の対話テーマ「原子力と地球環境問題」について原子力などの知識に疎かった対話参加学生の理解が深まったものと考えられる。

(4)グループ4(報告者:宮本陽一)

1)参加者:
学生:3年6名(機械システム工学科[2]、都市システム工学科[3]、ビジネスコミュニケーション学科[1])
シニア: 宮本陽一、大塔容弘(ビデオ、音声無しの参加のため記録担当)
2)グループ4のテーマ
「放射性廃棄物の処理処分について」
3)主な対話内容
基調講演「放射性廃棄物処理処分について」をベースに、学生からの質問に宮本が回答する方式を基調に、時に応じ宮本から質問し、学生の意見に耳を傾けた。
学生からの主な質問・意見:
今日の基調講演を聞いて、地層処分が一番安全な方法と思うが、何故日本では地層処分問題が前に進まないのか。
‥放射線という目に見えないものに対する不安感がある。地上で原子力関係者が厳重に保管すべきとの意見も多い。
今日の基調講演で初めて聞いた話が多い。このような詳しい資料に触れたのも初めてだ。クラスの皆も同じだと思う。もっと情報発信が必要なのではないか。
‥今後は、SNSを活用した情報発信などがさらに必要かもしれない。
最終処分場は、一ヵ所で済むのか。
‥今後の発生量を考えても、当面は4万本で余裕はある。しかし、今後原子力発電が長い間稼働していけば、4万本を超えることになる。その場合に、処分場を拡張するか第2サイトを探すかは決まっていない。
福島第一の処理水を地下に圧入するにはコスト高という話を聞いたが、地層処分に対するコスト面での批判はないのか。
‥処分場の建設費は約4兆円と言われており、確かに大きな額ではあるが、原発の発電費に織り込んだ場合、それ程の割合にはならない。
北海道の寿都町、神恵内村での文献調査の話は、テレビも見ないし、SNSでも取り上げられていないので全く知らなかった。
‥マスコミが比較的冷静にニュース化しているので、視聴者に届かなかったのかもしれない。ローカルな話題として受け取らているのかと思う。
処分場の場所として、無人島は向いていないのか。
‥火山が無く、ある一定の地上面積があり、地下に広がりがあれば可能と考える。
p.28の人工バリアは大き過ぎてコスト的に効率が悪いと思う。見直しは出来ないのか。
‥ガラス固化体の縦置き、横置き、複数本の重ね置き等、色々検討する余地はある。ただコストを考えて合理化を考えるよりも、処分に対する安心感を高める方を優先している。
宮本からの学生への質問事項:
*NUMOという機関が処分実施主体で、最終処分に関する全国対話活動を展開していることを知っていたか。
*病院や研究所から発生する放射性廃棄物があることを知っていたか。これらの廃棄物にも処分場が必要になる。
*地層処分は、オーバーパック+ベントナイト、そして必要な離間距離を取って丁寧に設置することにしているが、そのようなイメージを正しく皆さんは持っていたか。
*科学的特性マップという話をこれまで聞いたことがあるか。
*北海道の寿都町、神恵内村での文献調査の件は知っていたか。
皆さんとの対話の中で、初めて聞いた話が多いとの印象を得た。これを機会に、核燃燃料サイクルの話題に耳を開いて勉強して欲しい。

(5)グループ5(報告者:米山潔)

1) 参加者 
学生:3年6名(機械システム工学科[2]、都市システム工学科[3]、ビジネスコミュニケーション学科[1])
シニア:本田一明、米山潔
2) グループ5のテーマ
「ALPS処理水について」
3) 概要
ファシリテータの本田氏がテーマに関連して11枚のスライドで15分程度説明した。続いて自己紹介から学生達による役割分担の互選に移った。司会者が決まると後は記録係、発表者とスムーズに決定した。学生達はTV会議に慣れていると実感した。処理水が有害かの議論は、無害が共有されて簡単に終えた。続いて、「風評被害対策」に移った。SNSを使った宣伝等を論じる中で、3名程度が「福島県出身の高名な人に福島産の食材と処理水を使った料理を食してもらう。」で盛り上がった。そこで米山氏が「自分は処理水を飲めるが、君達はどうか」と問うた。結果は6名中5名が「飲める」と答えた。米山氏は「大人たちが安全より安心を求めている。しかし、君達は科学技術者らしく、安心より安全を優先した」と感謝と納得の意を表した。

3. 講評(本田一明)

本日は急遽オンラインでの開催となり、事務局にご苦労をおかけしましたが、先ずは本日の対話会の開催にご尽力下さった鈴木先生と西郷世話役に感謝申し上げます。また、正月土曜日にも拘わらずご参加頂いた学生さんとシニアの皆様に御礼申し上げます。
今回の対話会は「放射性廃棄物の処理処分」についての基調講演に続いて5つのテーマについて対話させて頂きました。カーボンニュートラルが喫緊の課題となる中で原子力の果たす役割といったものを再認識する意味でも適切なテーマ設定ではなかったかと思います。
私は第5グループで「ALPS処理水」についてのテーマだったのですが、学生さんの司会で進めてくれましたし、全員がしっかりと意見を述べてくれました。風評被害を払拭するために自ら考えたアイディアを多数聞かせて頂き大変心強く感じました。
また、グループ発表で他のグループにおいても活発な対話ができたことを確認できました。各グループの発表姿勢もハキハキと、内容もテーマの要点を掴んでおりとても感心しました。 また、Web会議システムのチャット機能をうまく活用して意見を纏めたり、パワーポイントに要点を要領よく纏めて発表した班もありました。今後ますますWeb会議を使ってゆくことになるでしょうから、このような機能に精通して意見を述べて欲しいと思います。
今回の対話が皆さんのお役に立てれば幸いです。益々のご活躍を期待いたします。

4.閉会挨拶(三谷信次、鈴木茂和先生)

(三谷信次)
コロナの影響で対面での対話が急遽オンラインに変更になり、シニアの中には切符をすでに予約していたり、MS Teams に習熟していなくて戸惑ったシニアがいたり多少混乱が会いましたが無事対話を終えることが出来たのはご同慶の至りです。鈴木先生におかれましては、年末に全国高専廃炉ロボコンがあり、毎年福島高専が拠点校となっていて、その総括取り纏めをやられておられることは以前より存じておりましたが、対話会と重なり、学校の組織というのはどこでもそうですが、我々の経験した産業界と違って忙しい時に他部門の応援を仰ぐということが大変困難な中、孤軍奮闘されてシニアに協力して頂き対話会を成功に導かれたことに厚く感謝致す次第です。
(鈴木茂和先生)
皆さんお疲れ様でした。今回は、コロナのため対面からオンラインへの急な変更でご迷惑をかけたことをお詫び申し上げます。学生もシニアの皆さんと対話することで、原子力についての知識を深めることができ、感謝申し上げます。今後、福島が直面している廃炉技術の開発やエネルギー問題に従事するために役立つものと思います。学生諸君は、今回学んだことを種として一層精進してくれることを期待します。

5.学生アンケートの集計結果(米山潔)

(1)アンケートの概要

TV会議による対話会終了後、鈴木先生から送られてきた、エンクセルに集積したアンケートを 6.別添資料リスト ・アンケート結果 に 「整理表」として編集した。重要部分については、・アンケート結果 の最初に抜き出した。
全般として、基調講演への満足度は高かった。 グループ別対話会については、そこそこの満足度が得られた。しかし、「今後の対話の必要性」については、2/3の学生は、必要性を感じていたが、1/3の学生が必要性を感じていなかったと記載していた。どのように評価するのか良いか悩ましいところである。
なお、学生は31名全て高専3年生で、機械11名、電気1名、都市13名、ビジネス6名であった。現状、2年後の進路については、就職14名、進学17名であった。

(2)アンケート結果

別添資料   (2) アンケート結果  として示します。

6.別添資料リスト

(報告書作成:2022年2月2日)