第12回研究会

講演1<講演資料>
  講演タイトル:福島第二原子力発電所1号機における酸化チタン注入の実施について
        東京電力株式会社  小藪健氏

講演概要:Halden炉における酸化チタン注入実証試験結果および福島第二原子力発電所1号機における酸化チタン注入の概要について紹介があった。Halden炉試験では、炉外でも酸化チタン注入によるECP低下効果が見られ、低DO濃度域では炉内の酸化チタン注入環境下とECPはほぼ等しくなる結果が示された。実機注入では、ECP低下に必要な量の酸化チタンが付着し、燃料被覆管および水質への影響は見られていないとの報告があった。酸化チタン付着量調査は注入後4サイクルまで、被覆管の外観と酸化被膜厚さ調査については注入後5サイクルまで実施するとの計画を示した。また、ECP測定については、福島第一原子力発電所6号機の炉内にECPセンサーを設置・モニタリングすることにより、維持規格・原子力学会の水素標準に反映する計画を示した。 酸化チタン注入の目的(SCCの発生抑制なのか進展抑制なのか)、およびチェレンコフ光が届きにくい部位への効果に関する議論があった。