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支部長挨拶

この度、武田 哲明 支部長(山梨大学)の後任として、日本原子力学会関東・甲越支部長の大役を引き継がせていただきます東海大学の吉田でございます。「令和」の新時代が明けて間もなく、COVID-19の先の見えない世界的パンデミック状況へと激変し、対面での自由な交流が制限されるような環境状況の中、日本原子力学会の最大会員数を有する本支部の体制をしっかりと堅持され、少しずつでも前へ前へと進めていただきました前支部長には深く感謝するばかりです。それ故に、引継ぎ、再起として始動する使命を仰せつかる上で、非常に身の引き締まる思いにございます。

さて、国内外をめぐるエネルギー情勢も、エネルギー基本計画、持続可能な開発目標(SDGs)やカーボンニュートラル実現に向けた政策、グリーントランスフォーメーション(GX)に向けた対応等々、1970年代のオイルショック以来のエネルギー危機と危惧される世界的なエネルギー激動期を迎え、エネルギー資源の極めて乏しい日本においては、これからの「エネルギーの在り方」について真摯に向き合い、山積された対応課題を一つ一つ解決していくことが必須であることは言うまでもありません。そのためにもこれまで培われてきた先人の技術を継承し、次世代へと展開できる若き人材の育成と確保は、是が非でも実現しなければならない使命と言っても過言ではありません。その一助となるべく学会支部の活動は、情報発信、正しい理解促進、人材交流の基点となるべき存在と感じております。もちろん、学会支部の活動において、今年一年間の活動が、即次年度に反映されることは有り得ず、年々の蓄積・継続が大輪へと生長させていくことは自明のことと考えております。

そのためにも、会員のみならず、広く多くの方々に学会の活動に関心をもっていただき、「原子力・放射線」に関する正しい知識の発信、理解促進が波状的に伝播いただけるよう、努めていくものです。そして“始動(Starting)、躍動(Dynamism)、感動(Impressions)”の“SDIs”の継続、すなわち、行動を起こし、ともに積極的に取組み、相互理解の中から実感と感動を充実できる活動展開をめざしことが重要と考えております。産学の色濃い我が関東・甲越チームの特長を生かし、若手と中堅の連携にて、機動力のあるチーム作りに貢献できますよう、支部幹事会を代表いたしまして、会員各位の一層のご協力を宜しくお願い申し上げます。


令和5年6月1日

支部長