第6回研究会

講演2<講演資料>
  講演タイトル:状態監視技術導入の取り組み
        日本原子力発電(株) 長谷川彰氏

講演概要:適切な保全とは、劣化予測(予知保全)技術を持ち、機器の運転状態を適宜確認して、適切な時期に最良の方法を用いて、最小限の労力(費用)で確実に保全措置を実施・管理することである。
原電ではこれを実現する手段の一つとして状態監視技術を位置付け、当社社員自らが機器設備の状態データを収集・分析・評価し、機器の状態確認や適切な保全計画の立案を実施している。
この設備診断技術として、まず始めに他産業でも実績の多い振動診断、潤滑油診断、赤外線診断の3つの状態監視技術の導入を図った。 また、新たな診断技術の取り組みとして、弁診断における電動弁診断装置(MOVDAS)を導入し、制御弁診断装置(AVIDAS)等の現場適用を検討している。
診断技術者の育成(技能向上)として、国内外トレーニングへの参加、設備診断に関する資格取得等にも取り組む一方、ISO対応の振動診断資格取得の為の訓練コースを開設している。
 今後は、静的機器等に対する診断技術について調査し適用性を検討すると共に、新たに導入される保全プログラムの整備を行い保全PDCAサイクルを確立する中で、更なる状態基準保全の範囲拡大を進めていく必要がある。