第5回研究会
講演2<講演資料> 講演タイトル:PWR2次系配管FAC速度に及ぼす水化学の影響講演概要:蒸気発生器(SG)への鉄持ち込み量低減対策として、国内のPWR の多くで2 次系給水へのエタノールアミン(ETA)注入による高pH 処理を開始した。このETA 注入が2 次系系統の炭素鋼配管のFAC速度に与える影響は把握されていない。また、pH 調整剤として国外の一部のPWRではモルホリンを注入しているが、高温でETAとモルホリンが異なる挙動を示す可能性もある。このため、ETAがFACに与える影響を把握し、あわせてアンモニアやモルホリンでの高pHがFAC速度に与える影響を比較検討した。そのため、2次系水質の計算評価を行うとともにFAC 速度の測定を回転円盤試験により行った。その結果、(1) ETA 注入の高pH化により、系統各部のFAC速度は低下するが、高温部ではFAC抑制効果は小さい、(2) 高pHによるFAC抑制効果はETAとアンモニアでは差がみられない、(3)180℃におけるFAC速度は同じpHでアンモニアとETAでは差がみられない、などの結果が得られたことが報告された。