故田中靖政先生追悼講演会
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日時 2006年9月27日 15:30〜17:00
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場所 北海道大学で開催された日本原子力学会秋の大会C会場
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司会者 班目春樹様(東大)
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講演者 宮澤龍雄様(エネルギー計画コンサルタント)
小川順子様(WIN-J)
岡 芳明様(東大)
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講演概要
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宮澤龍雄様(エネルギー計画コンサルタント)
宮澤様からは故田中靖政先生の原子力界に残された功績の数々を詳しく紹介された。特に、故人が原子力界の社会科学分野の草分け的存在だったこと、H12、13年度には現原子力安全委員長の鈴木篤之氏の後任として、社会環境部会の2代目の部会長を務め、また、H14,15年度には原子力学会の評議委員を務め、H17年度には原子力学会フェローに推されたことなど、原子力学会に大きな足跡を残されたことなどをお話頂いた。
なお、講演会に参加されていた神田啓治先生が会場から、田中先生が原子力に関する国の多くの委員会で多大な貢献をされた旨の補足説明をされた。(宮澤様の講演のOHPはこちら)
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小川順子様(WIN-J)
小川様からは故人がアジア原子力協力フォーラム(FNCA)の原子力広報プロジェクト・リーダーとしてアジア各国を歴訪し、故人の魅力あふれるパーソナリティーによって、FNCAの各国メンバの信望を集め、多大な貢献をされたことを、ユーモアあふれるビデオ記録を交えながら紹介された。(小川様の講演のOHPはこちら、ビデオはこちらこちら)
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岡 芳明様(東大)
岡様からは故人の環太平洋原子力協議会(PNC)のパブリックアウトリーチWGでの活動を中心に、故人が残された遺訓の数々を詳しく紹介され、その遺訓を踏まえて、現在のわが国の原子力広報のあり方の問題点を鋭く指摘され、「リスクコミュニケーション」は、安全性のPRのつもりが実際はリスクのPRになっていること、日本の原子力広報が技術的安全性の説明に偏り過ぎていること、ビスコンティの勧める「利点PRに徹する」ことが結局安全性PRへの近道であることなどを熱っぽく語られました。(岡様の講演のOHPはこちら)
以上
文責:諸葛宗男