パネル討論






(竹内)現状の六ヶ所での産官学の連携は?

(河原)六ヶ所は主要メーカだけでも5〜6社になる。今週の月、火に日韓原子力セミナーがあった。韓国の2000年度設備利用率は93.3%とのことで、日本も維持基準をもっと強く言うべきだった。六ヶ所にも維持基準は絶対に必要。

(神田)早野さんの話は、「何だ、メーカだ」という印象。大学はメーカ自身の技術開発に関与する気はまったくない。維持基準については国とずいぶん勉強会をした。電力と役人の中に、維持基準を言えば住民に不安を与えるという意見があり、これまで成立しなかった。マスコミに対して言っていくことが大学の役割か。

(早野)国の開発目標を明確にすることが重要と考える。

(天野)維持基準、人材育成、技術継承が今回の議論のポイント。

(宮沢)大学の先生を中心にした発信は前から重要と言われていた。いろいろな部会といっしょ進めたい。

(河原)東電問題については、新聞社が私のところにもたくさん来た。彼らにどう伝えるかが問題。

(神田)ちょっと脱線。最近日経の編集委員が来所して、「原子力委員はどうしてだめになったか」、「長計ができたあと機能していない」と質問してきた。私はこのような説明をしました。すなわち、原子力委員会は内閣府に移ってスタッフが減ったこと、内閣府は金の扱いをしらず、必要な費用の半分しか出さないようなところだからだと述べた。次に、委員が5人いるのにいつも3人しか出席していないのはなぜかとも問われた。非常勤の2人の委員は、1日出ると2万8千円の日当しかもらえない。その他のお金はなし、ボーナスもなし。非常勤委員をそんな位置づけに押し込んだのはマスコミではないか。と言った。

(竹内)いいPRをしていただいた。科技庁のときは、原子力局が原子力委員会の面倒を見ていた。

(天野)倉崎さんの話でエネルギー基本計画の中で、サイクルはどの程度はいる予定か。

(倉崎)基本的な方針としてどの程度まで記載するか、まだ不透明。リサイクルが重要だということは入るだろうが、高速炉まで書けるかどうかわからない。原子力という個別分野の具体策の話は、やはり長計ということになるかも知れない。

(天野)社会への発信をどうやっていくのか、日本原燃として発信方法を変えて行こうということだが。

(神田)日本原燃の広報と月曜に話した。日本原燃のパンフを見たが、「直」というようなテクニカルタームを説明もなしに使っている。まずこれを変えてくれといった。ごく最近の動きであり、変わっていくのではないかと思う。第三者からの審査という目が入った。

(山脇)日本のストラテジックな原子力政策を、原子力委員会が国としてしっかりした方針を作ってアピールしていかないと。それを学会で受けとめ、さまざまな機会に一般の人に対して発信すべき。こういう場も役立つし。

(会場)目標を明確にという話があったが、P180 2.(2)でFBRが選択肢のひとつにしかすぎないことになっている。これがはっきりしないことが混乱のもとになっているのでは。

(竹内)長計の文章そのまま。選択肢となったために、プルサーマルが前に出た形。

(天野)総括。人材育成。信頼の獲得→一般の目で見たPA戦略。社会の信頼→産官学が集まっているのはこういった学会。この場をいかしていくことか。技術維持等それ以外の部分は次回以降で。