NDDニュースレター 2009年 第8号 (通巻第108号)

2009/11/9

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会合の報告

CNR09に参加して

(LANL) 渡邊健人

2009/10/5-8の4日間,フランスはボルドーでCNR09(Compound Nuclear Reactions and Related Topics)が開催されました.河野俊彦氏(LANL)とJ. Escher氏(LLNL)が世話人となった2007年カリフォルニア州ヨセミテ国立公園 で行われた会議に続いて,今回は第2回目となります.既に次回のアナウンス が会議中になされ,2011年にM. Krticka氏(Charles Univ.)が世話人となり, プラハで開催される予定であるとのことです.

今回の会議では,口頭発表は13セッションに分かれ,59件の発表がありまし た.また,15件のポスター発表がありました.口頭発表のセッションは,光学 模型,ガンマ線強度関数,準位密度に関するセッション(1日目),中性子入射 反応,代理反応,核分裂に関する測定のセッション(2日目),核分裂に関する モデル,核反応モデルのセッション(3日目),重イオン反応,核融合反応核 データ評価,天体核物理のセッション(4日目)と多岐に渡りました.GSIや GANILから日本人ポスドクの方々も参加されていました.

会議3日目は午後からexcursionが企画され,ボルドー近郊のワインの産地とし て有名なサン・テミリオンを訪ねました.辺り一体は葡萄畑に囲まれ,落ち着 いた色調の石造りの家々が軒を並べていました.この町には,地下の石灰岩を くりぬいて造られたモノリス(一枚岩)の教会があり,ヨーロッパで最大規模の もののようです.教会内に入ると,人が掘ったとは思えないほどの大きな空間 が広がり,山をも動かすいにしえの人々の信仰心に敬服する思いでした.

ロスアラモスでの生活が10ヶ月経とうとする私にとってボルドーで食事は感激 の連続でした.石造りの建物が立ち並ぶ街の景観は重厚で美しく,毎朝会場ま で歩いて行くことですら心を弾ませました.

最後に,この会議の世話人として尽力してくださったCEA/DAMとCENBGの方々に 感謝致します.

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