NDDニュースレター 2003年 第10号 (通巻第47号)

2003/10/24

Table of Contents

お知らせ

核データ部会賞について

核データ部会長 小林 捷平

平素より,核データ部会活動において,皆様のご理解,ご協力を戴き,ありが とうございます.皆様の益々のご活躍を期待しております.さて既にご承知の ことかと存じますが,かねてより原子力学会の企画委員会を中心として,日本 原子力学会賞とは別に,各部会・支部表彰の制度を設けては如何かとのご意見 に対し,検討が進められて参りました.準備ができた部会・支部においては, 平成15年度からもその選考をスタートできる運びとなっております.学会の 理事会においても,この点についてご理解が得られ,部会独自の判断に任され ることになりました.

核データ部会においても,「核データ部会賞」の創設を検討すべきとの認識か ら,部会の運営委員の皆様を中心に検討を行って参りましたが,まだ部員の皆 様には部会賞の認識が行き届いていない,部会賞内規等の整備が必ずしも十分 ではない,学会賞が既にスタートしていることに比べて開始時期が少し遅いの ではないか,などの危惧もありますので,核データ部会賞の創設は今年度は見 送らざるを得ない状況かと思われます.今後は,核データ部会員の皆様にも核 データ部会賞を十分認識いただいた上で,場合によっては議論を詰めながら, 平成16年度から開始することを念頭に皆様には十分周知を図って行くよう心 掛けて参りたいと存じます.

以上,簡単ではございますが,核データ部会の部会賞への取り組みについてご 案内させて戴きますと共に,ご了承をお願いいたします.また,部会賞につい てご質問・ご意見等がございましたら,このメーリングリストや運営委員まで お寄せください.

なお,核データ部会賞の内規・細則に記載されべき素案の項目・内容の要点と しては,次の様なものになるかと思われます.

核データ部会賞は,核データ分野の学術または技術上の優秀な成果ならびに優 れた貢献をなした個人に対して授与する(学会賞と同じ名称のものがあります が,これはあくまで「部会賞」であることをご理解下さい).業績賞(2), 奨励賞(3),学生表賞(3),功績賞(1)の4賞とし,毎年1回春の年会 における部会総会で贈呈する.( )内数字は人数の目安.業績賞,功績賞は 本賞(表彰盾)及び副賞(Zrメダル)を,奨励賞,学生表賞は本賞のみを贈 呈する.受賞者の選考は運営委員会が行う.選考を円滑に行うため,「部会賞 選考委員会」を設置する.委員会は,委員長(前任副部会長),副委員長(現 行副部会長),委員(若干名)で構成し,任期は2年(再任可).委員は運営 委員(企画・編集担当4名程度),部会員,その他学識経験者のなかから運営 委員会が選任する.委員会は推薦された成果毎に2名の担当委員を選任し,担 当委員の意見を参考に,選考者5名を委員,部会員,その他学識経験者のなか から選任して評価を依頼する.担当委員は,選考者の評価を踏まえて評価書を 作成し,委員会に提出する.委員会は評価書に基づき審議を行い,各部会賞の 受賞候補者を決定し,運営委員会に報告する.運営委員会は部会賞選考委員会 の報告を審議して,受賞者を決定する.選考決定後,春の年会において表彰/ 贈呈を行う.

会合の報告

核データ部会総会議事録

核データ部会総会議事録
日時:2003年9月25日(木) 12:00 - 13:00
場所:静岡大学 (B会場,A101講義室)

● 開催挨拶

小林部会長より開会の挨拶があった.

● 企画関係報告

井頭運営委員より,企画関係として,以下の報告があった.

  (1) 炉物理部会との合同企画セッションとしてパネルディスカッション「核
      データ・炉物理研究は社会にいかに係わるべきか」を企画し,秋の大会
      中(26日)に開催する.
  (2) 部会賞の創設については,理事会の意向を打診しているところであるが,
      基本的には各部会の判断に委ねられる.
  (3) 日韓合同サマースクールは,4部会 (炉物理,加速器・ビーム科学,放
      射線工学,核データ) の合同で,Pohangにおいて2004年7月か8月に開催
      される予定である.部会でも積極的に参加することが承認された.
  (4) 学会の核データ部会担当企画委員が,7月に吉田氏から井頭運営委員に
      変更になったことが報告された.
  (5) その他として,J-PARCに提案していた「中性子核反応測定装置」が一次
      審査を通過したこと,東工大提案「世界の持続的発展を支える革新的原
      子力が」21世紀COEに採択されたこと,核データ部会とシグマ委員会の
      共同で「核データ学」教科書の出版を計画したいという私案が紹介され
      た.

● 編集関係報告

深堀運営委員より,編集関係として,以下の報告があった.

  (1) NDD Newsletterの発行報告があり,記事執筆の協力依頼があった.また,
      学会誌部会便りの欄に核データ部会の部会便りが掲載されたことが 報告
      された.
  (2) 部会企画提案記事として,「核データ・炉物理研究は,社会にいかに係
      わるべきか」(仮題)が検討中であることが報告された.また,4部会
       (炉物理,加速器・ビーム科学,放射線工学,核データ) 合同の企画と
      して,「大強度陽子加速器施設(J-PARC)における原子力関連研究の提
      案」(仮題)を特集記事としてまとめることが報告された.
  (3) 学会編集委員会として,編集委員会推薦として論文賞を推薦しているこ
      とが報告された.また,編集委員会では電子投稿を検討中であり,本年
      度中に運用開始であることが報告された.

● 会計関係報告

村田運営委員より14年度の決算報告,監査結果報告,15年度予算報告があり, いずれも承認された.15年度より学会誌発行に科研費の補助が出ることが報告 された.

● 次期運営委員会改選の発議

田原運営委員より,次期運営委員会改選の発議があり,選挙実施方法,日程に ついて説明があった.

● その他

その他議題として,以下の報告があった.

  (1) 原研核データセンター片倉室長より,シグマ委員会活動について報告が
      あった.JJ統合後おいても,核データ研究は継続することになった.シ
      グマ委員会の形態が,今後とも現状のまま維持されるかどうかは,現時
      点では不明確であるが,今後とも支援をお願いしたい.
  (2) 国際会議報告として,GSIでの放射性廃棄物の核変換用核データ
      Workshopの参加報告が井頭運営委員より,Pohangでの核データ
      Workshopの参加報告が山野副部会長より,それぞれなされた.
  (3) 深堀運営委員より,核データ研究会の開催案内があり,研究会前日に初
      めての試みとしてチュートリアルが開催されることが紹介された.
  (4) 山野副部会長より,技術士(原子力・放射線部門)の新設について説明
      があり,試験日程等について紹介があった.

7.閉会挨拶 小林部会長より閉会挨拶があった.

会合等のお知らせ

ND2004

Int. Conf. Nuclear Data for Science & Technology
Sep. 26 - Oct. 1, 2004 - Eldorado Hotel, Santa Fe, USA

筑波でのND2001から2年が経過しましたが,次回核データ国際会議は2004年9月 にLos Alamos主催でSanta Feにて開かれます.

http://t16web.lanl.gov/nd2004/

既にお手元に届いている方もあるかと思いますが,2nd Announcementが10月1日 に送付されました.Abstract等の詳細は2nd Announcementに掲載されています が,締め切りは12月15日になっています.

CSEWGのホームページ

CSEWGのWeb pageが刷新されました.

http://www.nndc.bnl.gov/csewg_members/

この中には,ENDF/B-VIIの暫定版評価結果も含まれています.

http://www.nndc.bnl.gov/csewg_members/eval/

核データ研究会・チュートリアルの概要

核データ研究会に付随して行われるチュートリアルの概要です.ふるってご参 加下さい.

● 核データ評価の概要

質量領域毎の中性子断面積の特徴,評価済ライブラリーに収納される物理量, 核データ評価手法,ENDFフォーマット,JENDLについて解説する.

● 炉定数の作成方法

核データ処理コードNJOYについて,初心者を主対象とした利用方法の説明する. その主項目は,コードの概要,断面積ライブラリー,入力データ,インストー ルと修正の方法,エラーメッセージ対応などである.

核データ部会からのお知らせ

● 現在の部会員数:140名

●「部会員の最近の成果」に載せる情報をNDDeditors@ndc.tokai.jaeri.go.jp までお知らせ下さい.