NDDニュースレター 2000年 第4号 (通巻第4号)

2000/8/22

Table of Contents

運営委員会からのお知らせ

原子力学会評議員の推薦について

企画担当運営委員 山野直樹(住友原子力)

原子力学会誌7月号の会告にありますように、評議員候補のうち部会推薦候補 2名を核データ部会より推薦することになりました。この件につきまして、運 営委員会で検討した結果、核データ部会の意見を代表し、総会で重要事項を審 議・議決する権利を有する評議員の部会推薦候補として、下記の2名の方を核 データ部会より推薦することをご提案しました。

本来ならば部会総会にて審議のうえ議決すべきものですが、推薦締切りが8月 18日学会必着ですので、次回の総会では間に合いません。そのため、NDD- メーリングリストで持回り審議とさせていただきました。結果は大多数の賛成 を頂いたものと判断いたしました。学会には原案通り、下記の2名の方を評議 員候補として推薦いたしました。

詳細は青森大学で開催の秋の大会にて行われる核データ部会総会でご報告いた します。ご協力ありがとうございました。

                               記

     核データ部会推薦  日本原子力学会評議員候補

     更田 豊治郎  核データ部会部会長    (財)日本海洋科学振興財団
     吉田 正      核データ部会副部会長  武蔵工業大学

                                                             以上

会合の報告

原子力学会編集委員会報告

山野直樹(住友原子力)

6月13日に第1回編集委員会、7月28日に第2回欧文論文誌編集幹事会が 開催され、両委員会に出席しましたので報告します。

編集委員会は学会誌7月号の巻頭言(河出編集委員長)にもあるように欧文誌 の課題に真剣に取り組んでいます。具体的には、編集委員が52名に増強さ れ、査読委員の増強、査読期間の短縮、外国人(native)エディターの採用、欧 文誌投稿手続きの電子化、規定類・査読基準の見直し等について広範な議論が 行われています。

原子力学会のホームページからVol.36(1999)の全ての論文がpdf版で見られる のはご存知ですか。今後、abstractの早期公開など順次拡充していく予定です。

編集委員会では欧文論文誌の改革を実行する方策の一つとして、査読委員の人 数を増加し、査読に係る負担を軽減するとともに、査読期間の短縮(20日以 内、ショートノートは10日以内)を図ることにしています。7月現在、 200名弱が査読委員に登録されていますが、核データ部会に関係する、第(II) 分野201(原子核物理・核データ・核反応工学)、第(III)分野301(炉物理・ 核データ・臨界安全)は数名しか登録されていません。

年間100件以上の論文投稿のうち、両分野の投稿は10%以上ありますの で、年間12件程度としても、1件を2名の査読委員が査読するので、現在登 録されている査読者に相当の負担となることが予想されます。そのため、編集 委員は査読委員資格基準を満たしている人を推薦することができ、部会等の意 見を参考にしてもよいことになっています。

そこで核データ部会員の皆様にお願いがあります。査読委員を若干名推薦して いただきたいのです。自薦・他薦を問いません。推薦された方のうち、既に査 読委員となっている方々との専門性等を考慮して、私から学会へ推薦したいと 思います。8月末までにご推薦頂ければ幸いです。なお、参考のため資格基準 は以下の通りです。

論文査読委員資格基準

論文査読委員としての有資格者は,原則として,次の(1)または(2)の条件を満 たす会員及び非会員とする。

(1)欧文論文誌(学会誌,商用誌)上で査読付き論文を,筆頭著者あるいはそれ
に準ずる著者として,3編程度以上発表している。
(2)研究歴が概ね10年以上ある。

現在、核データ関係では、九大の渡辺さん、原研の柴田さんと山野が編集委員 の任にあります。また、柴田さんと山野は欧文誌編集幹事も兼任しています。

柴田さんは、核データ国際会議(ND2001)のproceedingsを欧文誌のsupplementと して発行し、そのサーキュレーションの向上策について具体的な提案をしまし た。

欧文誌の約10%強は核物理・核データ分野の論文が寄与しています。学会誌 を良くするために、核データ部会の皆様には、ご意見・ご要望があれば上記編 集委員までお寄せ頂くか、部会メーリングリスト等での積極的なご発言をお願 いいたします。

次回編集委員会は青森での秋の大会開催中(9月16日)に開かれます。

会合等のお知らせ

原子力学会秋の大会プログラム

原子力学会ホームページに秋の大会プログラムが掲載されています。

http://wwwsoc.nacsis.ac.jp/aesj/index.html

なお、核データ部会総会は、

             9月15日(金)12:00〜13:00  D会場
で行われます。

2000年核データ研究会

主催:本会「シグマ」特別専門委員会、日本原子力研究所シグマ研究委員会
日時: 2000年11月16日(木)、17日(金)
場所: 日本原子力研究所東海研究所先端基礎研究交流棟会議室(茨城県東海
村)

予定講演と講師

1. 最近の実験に関するトピックス
     N=16の魔法数について                       小沢  顕  (理研)
     原研における新同位元素発見                 永目諭一郎(原研)
     中高エネルギー光π放出反応の放射化学的研究    坂本  浩(金沢大)
2. JENDL-3.3の整備
     JENDL-3.3の概要                            柴田  恵一(原研)
     原子炉関連積分テスト                       高野  秀機(原研)
     遮蔽関連積分テスト                         山野  直樹(住友原子力)
3. JENDL高エネルギーファイル
     JENDL高エネルギーファイルの概要            渡辺  幸信(九大)
     積分テスト1                               前川  藤夫(原研)
     積分テスト2                               義澤  宣明(MRI)
4. 積分テスト
     MISTRAL解析関連の報告                      [講師交渉中]
     SEG及びSTEKにおけるサンプル反応度測定の
       再解析によるJENDL-3.2の積分テスト        K. Dietze(JNC)
5. 国際セッション
     モンテカルロ中性子・陽子輸送コードのテストのための
        ENDFデータの利用	                   Pariwat Siangsanan(OAEP)
     CENDL-3のウラン燃料熱中性子炉ベンチマークテスト
                                                Liu Ping(CIAE)
     WIMSD-5ライブラリへの格納のためのZrHxに含まれるZrの重要性評価
                                           T.K. Chakrobortty(BAEC)
     Pohang中性子施設における最初の実験         Kim Guinyun(PAL)
6. トピックス
     OKLO原子炉と核物理定数                     岩本  昭  (原研)
     QMDによる反応断面積と原子核半径            丸山  智幸(日大)
     放射線防護用データと核データ               山口  恭弘(原研)
7. ポスターセッション(36件)

講演題目は全て予定です。講師の方の敬称は省略させていただきました。参加 は無料です。但し参加希望の方は11月2日(木)までに事前登録して下さい。

問合せ・申込先: 〒319-1195 茨城県那珂郡東海村白方白根2-4
日本原子力研究所 核データセンター
Tel: 029-282-5907, FAX: 029-282-5766
e-mail: fukahori@ndc.tokai.jaeri.go.jp
WWW: http://wwwndc.tokai.jaeri.go.jp/index_J.html

ND2001、論文アブストラクトの受付を開始

2001年10月に茨城県つくば市で開かれるND2001(科学と技術のための核データ 国際会議)の事務局は、7月末に第二次案内を発行し、論文アブストラクトの 受付を開始しました。アブストラクトは、本年12月20日までに、PDFまたは PostScript形式で作成し、以下のaddressに送ることになっています。

                   nd2001-abs@ndc.tokai.jaeri.go.jp

採否の判定結果は2001年3月31日までに連絡される予定です。アブストラクト の書式等その他の詳細な情報については、以下のURLを参照してください。

http://wwwndc.tokai.jaeri.go.jp/nd2001/

本国際会議についての問い合わせは事務局(hasegawa@ndc.tokai.jaeri.go.jp) まで。

RIB00 : Perspectives in Physics with Radioactive Isotope Beams 2000

(November 13 - 16, 2000, Hayama, Kanagawa, Japan)

http://rarf-conf.riken.go.jp/RIB00/

The International Symposium on Perspectives in Physics with Radioactive Isotope Beams 2000 (RIB00) will be held at Hayama, Kanagawa, Japan, from November 13 through 16, 2000. Hayama is a cozy resort town located about 45minutes from Yokohama and about 30 minutes from Kamakura. It is co-sponsored by the RIKEN Accelerator Research Facility (RARF) and the Center for Nuclear Study (CNS), the University of Tokyo.

      Topics to Be Discussed
       New form of nuclear matter; very neutron rich nuclei
       Expansion of nuclear chart -- toward the drip lines
       Expansion of nuclear chart -- toward superheavy elements
       High spin physics of high isospin nuclei
       Nuclear reactions with high isospin nuclei
       Computation enhanced theoretical methods
       Nuclear physics quest for astrophysical phenomena
       Emerging techniques for RIB's
       New research fields opened by RIB's
口頭及びポスター発表申し込み締切り:8月25日
最終日(16日)が核データ研究会初日と重なることに御注意ください。

部会員の最近の成果

部会員間の情報交換と成果を共有により部会活動の活性化をはかるため、今号 より「部会員の最近の成果」として、核データ関係論文タイトルを掲載します。

学会欧文論文誌の改革(本号の原子力学会編集委員会報告を参照)の一助とす るため、学会欧文論文誌に掲載された論文を編集担当委員がリストアップしま す。

他の雑誌及び研究所や大学のレポートに出版した論文についても掲載します。 これらに関しては是非部会員の皆様から編集担当委員 (NDDeditors@ndc.tokai.jaeri.go.jp)まで御一報ください。

また、核データという分野の特性上、炉物理等の他分野とのボーダーラインが 明確でないため、編集担当委員のリストアップにもれが発生する可能性も否定 できません。その場合も遠慮なく編集担当委員までお知らせください。

論文のリストアップには困難がありますが、部会活動の活性化のため、部会員 の皆様の御協力をお願いいたします。

T. Kawano (kawano@aees.kyushu-u.ac.jp), et al.
   Simultaneous Evaluation of Fision Cross Sections of Uranium
   and Plutonium Isotopes for JENDL-3.3
   J. Nucl. Sci. Technol. Vol.37, No.4, p.327

C. Ichihara (ichihara@rri.kyoto-u.ac.jp), et al.
   Measurement amd Aanlysis of Leakage Neutron Spectra from Spherical
   Assemblies of Chromium Manganese and Copper with 14 MeV Neutrons
   J. Nucl. Sci. Technol. Vol.37, No.4, p.358

A.K.M. Harun-ArRashid, et al. (iga@nr.titech.ac.jp)
   Measurement of keV-Neutron Capture Cross Sections and Capture Gamma-
   Ray Spectra of ^167^Er
   J. Nucl. Sci. Technol. Vol.37, No.5, p.421

T. Yoshida (yos@ph.ns.musashi-tech.ac.jp) and T. Tachibana,
   Theoretical Treatment of the Asymptotic Behavior of Fission Product
   Decay Heat toward Very Short Cooling-Time
   J. Nucl. Sci. Technol. Vol.37, No.6, p.491

S. Chiba (sachiba@popsvr.tokai.jaeri.go.jp), et al.
   Coupled-Channels Optical Potential for Interaction of Nucleons with
   ^12^C up to 150 MeV in the Soft-Rotator Model
   J. Nucl. Sci. Technol. Vol.37, No.6, p.498