平成16年度日本原子力学会北関東支部
講演会と見学会

 

「原子力分野の新展開」

主催: 日本原子力学会北関東支部
日時: 平成16年11月26日(金)
    13:30 - 15:25(講演会)
    15:30 - 16:50(見学会)

講演会
場所: テクノ交流館リコッティー 多目的ホール
講演:
  1. 開会挨拶
   横溝 英明(北関東支部支部長、日本原子力研究所東海研究所副所長)
  2ジェネレーション IVの動き - 第4世代原子力システムの開発
   佐賀山 豊氏
  (核燃料サイクル開発機構経営企画本部・FBRサイクル開発推進部部長 
 
3
J-PARCによる新研究への期待と建設の現状
   永宮 正治氏
  (J-PARCプロフェクトチームディレクター)
  4.原子炉からのニュートリノ研究
   鈴木 厚人氏 (東北大学教授・理学部長・副学長)
  5.閉会挨拶
     可児 吉男 
  (北関東支部副支部長、核燃料サイクル開発機構大洗工学センター副所長)

見学会J-PARC建設現場

概要:
 佐賀山氏は、第四世代原子力システム開発の現状についての報告を行った。開発目標として持続可能性、経済性、安全性と信頼性を掲げ、主要用途として水素制帽、基幹電源、アクチニド管理を念頭においている。炉型としてはナトリウム冷却高速炉、超高温ガス炉、ガス冷却高速炉、超臨界圧水冷却炉、鉛合金冷却高速炉、溶融塩炉について、日米欧韓等11カ国が参加を表明している。
 永宮氏はKEKと原研が共同で建設しているJ-PARC建設の状況とそこで行われる予定の研究についての報告を行った。建設は順調に進んでいる。中性子散乱による物質、生命科学、高エネルギー陽子の生成する二次粒子による原子核、素粒子研究、加速器駆動核変換などの分野で世界のトップランナーを目指している。
 鈴木氏はカムランド(1000トンの液体シンチレータを用いたニュートリノ実験)測定の成果と今後の展望についての報告を行った。太陽ニュートリノ問題を解明するために、遠距離にある多くの原子炉から発生するニュートリノの振動を観測するのに神岡は適した場所にあり、200212月に原子炉反ニュートリノ消失を発見し、2004年1月までに99.998%の確度で確定した。これにより30年来の謎であった太陽ニュートリノ問題が解決したとの報告がされた。


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