平成14年12月27日
炉心シュラウド等材料問題検討会について |
日本原子力学会材料部会
部会長 山脇 道夫
趣意書
わが国のBWR型原子力発電所において、炉心シュラウドや再循環系配管にひび割れやその徴候が多く発生していることが明らかとなりました。これらのひび割れは原子力発電所の構造に直接大きな障害をもたらすことはないものと考えられますが、原子力発電に対する国民の信頼感と安心感を大きく阻害するものです。 ひび割れの詳細な実態については、現在進められている事業者および国の調査を待つ必要がありますが、高い耐食性を有するとされてきた改良材である低炭素ステンレス鋼もひび割れに対して例外ではないことが明らかとなりました。今回の損傷は、応力腐食割れ等に関する材料評価手法や割れ発生メカニズムの考え方に立ちかえって再検討する必要があることを示しています。 原子力の基盤である材料技術に携わる研究者・技術者としては、一日も早い国民の信頼と安心を回復するため、従来からの応力腐食割れの研究者に限らず力を結集することが必要です。材料部会を中心に標記検討会を設立し、広く分野を越えた検討を進めることを提案します。
検討会の目的 シュラウド等の割れの原因と対策に関する知見を共有し、研究開発の方向性を探る。
検討内容案 割れのメカニズム等の低炭素ステンレス鋼等の環境助長割れに関する知見の現状を整理するとともに、検査診断や保全等の関連技術の現状を調査する。これらに基づき、今後進めるべき研究課題をとりまとめ提言する。
第1回検討会の開催 平成15年1月末〜2月初めに東京にて開催すべく準備中であり、基調講演等の詳細が決まり次第、本電子メールにてご案内します。
参加申込みとお問合せ先 (財)電力中央研究所 恩地 健雄 tel: 03-3480-2111(代) 内線0585 e-mail: tonchi@criepi.denken.or.jp |
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