マンマシンシステム研究調査委員会 第33回会合     

1.日時:平成11年 1月19日(火) 13:30〜17:00

2.場所:東京大学大学院 工学系研究科システム量子工学専攻会議室
   (工学部12号館2階)

3.議事:
講演1:「マルチメディア応用電力系統監視システム」
(株)東芝 電力・産業システム技術開発センター 川村敏和氏

以下の内容が発表された。
分散した環境における問題解決の質・性能の向上及び利用者の作業の代行・補
助を行うため、エージェント機能を搭載した知的カメラと、カメラ群の画像送信の
調停を行う制御計算機、及び画像の伸長装置とで構成される遠隔監視映像の入力制
御システム「ビジョンエージェント」を開発した。本システムに関して、現在電力
系統監視システムへの適用について検討を行っており、下記の効果が期待できる。
 (1)ビジョンエージェントによる一次検出と監視システムによる二次検出を組
合せることで、即応性に優れたマルチメディア監視システムを構築できる。監視員
の負荷を軽減するとともに、異常発生の迅速で正確な状況把握を支援できる。
 (2)カメラの設置や移動が容易で、多数台のカメラにより死角の少ない監視が
できる。
 (3)統一されたインタフェースにより、多様なカメラ、動画像コーデックに柔
軟に対応できる。
今後は音も扱えるように拡張すると共に、複数動画像コーデックへの対応を進
めていく。

講演2:「持続的設計のための協調支援環境」
東京大学 人工物工学センター 桐山孝司先生
以下の内容が発表された。
今日の計算機ネットワークの発展により、地理的に分散したり多数が関与した
りするグループでの設計生産活動の可能性が広がった。また今後の社会構造の分散
化に伴い、機械の使用のされ方も適正規模のものを必要な場所に配置する分散型に
変わっていくと予測される。このような状況で持続的設計を支援する環境について
、コンセプト作り、製造、メンテナンスの3つの面から考察する。
具体的には、VRML2.0の仕様設計、ユーザーインタフェース開発のためのプロトタイピング、及びグリーンブラウザについて報告された。