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日本原子力学会HMS研究部会2025年度夏期セミナー

「原子力分野における教育・訓練の現状と課題」

主催:日本原子力学会ヒューマン・マシン・システム研究部会

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開催趣旨

一部のBWRプラントの再稼働が実現しカーボンニュートラル実現へ向けての基盤電源としての役割が期待される原子力であるが、福島第一原子力発電所の事故の影響から社会的受容性は依然として高くはありません。このような状況で原子力に対する信頼を維持、向上させるためには更なる安全性の向上が求められますが、その根幹となるのは安全性を支えている「人間」です。人間はヒューマンエラーを犯す安全に対してのリスク要素では決してなく、人間がいるからこそ安全が維持されているのです。このように認識に基づけば、その安全を担う人間の教育・訓練は極めて重要です。

今年のヒューマン・マシン・システム研究部会夏期セミナーは、運転員の教育・訓練を担っているBTC様で開催させて頂くことになりました。原子力分野における教育・訓練に関して、その学問的な背景や事業者・メーカーの取り組みを紹介して頂き議論を行う予定です。BTC様のご協力によりフルスコープシミュレータによる運転訓練の体験も実施する予定です。原子力分野に限らず、多くの方の参加をお待ちしています。

[部会長 高橋 信(東北大学)]

日 時:

202584日(月)~85日(火)

場 所:

BWR運転訓練センター(刈羽村)


プログラム

84日(月)

 

13:30

受付開始

13:5014:00

開会挨拶

14:0015:30

講演①「原子力分野における教育訓練の方法論に関する省察」

話題提供者 東北大学名誉教授・(株)TEMS研究所 北村 正晴 氏


 現代は、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)で特徴づけられるVUCAの時代とされる。技術者のスキルも、一度習得すればそのスキルを活用して職業人として生涯を送ることができた時代ではなく、さまざまな学び直しとリスキリングが重視される時代である。このような現代において、教育訓練の方法論の持つ重要性はかつてないほど高くなっている。講演者はこれまで、大学教員時代の学生向け教育に加えて、社会人を対象としたヒューマンファクター、リスクコミュニケーション、ノンテクニカルスキル、レジリエンスエンジニアリングなどの教育訓練を計画・実践してきた。本講演では、これらの経験を俯瞰的・批判的に振り返るとともに、インストラクショナルデザイン(Instructional Design: ID)の観点から、より体系的な教育訓練の構築方策について考察した結果を報告して、参加者の皆様への討論素材提供とする。


15:3015:45

休憩


15:4517:00

シミュレータ訓練設備 体験 (BTC-4号シミュレータ)

〇シミュレータ設備紹介 (SA教育画面/インストラクタブース)
〇通常操作体験 (制御棒挿入、PLRによる出力変更)
〇事故事象シミュレーション (LOCA、LOPA)


18:0020:00

懇親会(ザ・シャンカーラ)


85日(火)

 

9:3010:45

講演②「運転訓練におけるノンテクニカルスキル評価の検討」

話題提供者:(株)BWR運転訓練センター 辻 貴行 氏


 BTCでは、原子力発電所の運転員のノンテクニカルスキル(NTS)に着目している。現状の訓練シナリオは、運転手順書に従った事象、プラント挙動としており、このような訓練シナリオだけでは、NTSの要素である「今後の予測」、「対応方針の選択肢の生成」、「リスク評価と選択肢の選択」、「安全への主張」等のスキルを評価することが困難である。 そこで、NTSの評価に必要なカリキュラム、訓練シナリオ、評価方法等を検討、試行し、NTS訓練・評価をより効果的にするための取り組みについて紹介する。


10:4511:00

休憩


11:0012:15

講演③「運転員のパフォーマンス向上の取組について」

話題提供者:東京電力ホールディングス(株) 柏崎刈羽原子力発電所 第二運転管理部
水上 祐介 氏
富樫 正成 氏


 東京電力HD(株)柏崎刈羽原子力発電所では、6/7号機の再稼働を目指すにあたり、安全を最優先に考え、安全対策工事を始め、様々な対策に取り組んできた。再稼働に向けては、設備面での対策はもちろん、実際にプラントを運転、管理する運転員の力量が発電所の安全面においてとても重要であり、長期停止中においても運転員の継続的な育成、技能向上に努めている。これまでに実施してきた訓練と、通常の訓練に加えて実施してきた訓練について、各運転員の力量評価を行うことはもちろん、訓練の有効性についても随時振り返り、改善を重ねている。本発表では、その概要と現状について紹介する。

●主な項目
〇日常業務の振る舞いの取り組みについて
・巡視点検、定例試験等の日常業務の振る舞いについてのMO(マネジメントオブザベーション)による観察、教育。
〇シミュレータ訓練の取り組みについて
・「弱点克服訓練」としての取り組みと結果、今後の対応。
〇運転経験のない若年層への取り組みについて
・PWR、火力発電所など運転プラントへの体感研修。
・再稼働に備えた起動準備研修


12:1513:15

昼食


13:1514:30

講演④「データ可視化を通じた運用ノウハウ抽出・活用に関する取り組み」

話題提供者:三菱電機(株)先端技術総合研究所 鍵本 麻美 氏


 電力・上下水道などの公共プラントや製造工場等では技術継承が課題であるが、人間の経験・知見に基づく状況判断・操作のノウハウは暗黙知であることが多い。本講演では、当社研究所が開発したシステムの信号データや操作ログデータから人間のノウハウを可視化する技術について紹介するとともに、原子力分野における活用可能性についても言及する。


14:3014:45

休憩


14:4516:00

講演⑤「再稼働に向けたプラントメーカ技術者の力量向上に関する取り組み」

話題提供者:日立GEベルノバニュークリアエナジー(株)原子力品質保証部 近藤 健太 氏


 東日本大震災以降、10年以上にわたるBWRプラント停止の影響により、起動対応経験を持つプラントメーカ技術者が減少している。また、新規制基準設備の追加や新検査制度導入等により従前のプラント起動時に比べヒューマンエラーや想定外事象が許されない厳格な管理の下での対応が想定されており、起動支援人員の力量強化が必要となっている。本講演では、BWRプラントの円滑な再稼働対応を実現するため、プラントメーカ視点での起動支援人員の力量向上に向けた取り組みについて紹介する。


16:0016:10

閉会


費用

〇セミナー参加費(テキスト代込み):

 正会員:

7,000

(不課税)

 非会員:

10,000

(税込)

 学生会員:

2,000

(不課税)

 学生非会員:

2,000

(税込)

〇テキストのみ購入:

2,000

(税込)

〇懇親会参加費:

8,000

(税込)

〇バス代:

3,000

(税込)


会場となりますBTCは公共交通手段に乏しいため、長岡駅-BTC間でチャーターバスを準備します。

8/4行き:長岡駅(12:45発)→BTC
8/4帰り:BTC→柏崎駅→懇親会会場→長岡駅
8/5行き:長岡駅(8:30発)→BTC
8/5帰り:BTC→長岡駅(17:00頃着予定、道路状況によっては遅れる場合あり)

ご理解とご協力をお願いいたします。


学生会員への旅費支援

日本原子力学会の学生会員に対しては、旅費を全額支援することが可能です(最大5名)。
希望者は、申込み時に申請してください。


宿泊

長岡駅周辺には複数のビジネスホテルがあります。チャーターバスが長岡駅発着となりますので、こちらのホテルへの宿泊をお勧めします。
予約は各自でお願いします。お早めに予約願います。


申込方法

グーグルフォームによる申し込み
各種お問い合わせは以下2名にメールでお問い合わせください。


国立大学法人東北大学

 

高橋信 makoto.td<AT>tohoku.ac.jp

堀内友翔 yuto.horiuchi.c4<AT>tohoku.ac.jp



申込締切:202578日(火)

 ※締切を変更しました。

 会場および移動手段の制限により、先着25名とさせていただきます。


費用支払方法:

 セミナー当日、受付にて現金でお預かりします。釣銭のないようご準備ください。



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