海外情報連絡会 平成15年度 第3回講演会 要旨

Advanced Fuel Cycle Initiative Program

Stephen L. Turner氏(ANS燃料サイクルと廃棄物処理部門諮問委員)

 

 米国原子力学会と日本原子力学会の共通課題について、討議と協力を継続的に行なうことを目的として、以下の話題について講演が有った。
@アメリカにおける原子力R&D
A先進的燃料サイクルイニシアティヴ(AFCI)

原子力R&Dと産業界の主な情勢

@国家エネルギー政策の発表(2001年5月)
 ・原子力は重要な国家戦略
 ・再処理/リサイクルは核拡散防止の範囲内で達成
A高レベル廃棄物深地層貯蔵場としてのヤッカマウンテン開発が認可(2002年7月)
Bプライス・アンダーソン法の延長が認可(2003年1月)
C先進的燃料サイクルイニシアティヴへの予算が認可(2003年5月)


原子力R&D

原子力2010プログラム、第4世代イニシアティブ、NERI、I-NERI、原子力水素イニシアティブ、AFCI等に対して2004年度 のDOE予算は127M$。AFCIに対して60M$程度。

国立研究所は原子力R&Dを希望

核分裂エネルギーによる大気改善・気候変動低減・エネルギーセキュリティの向上、廃棄物量の低減、核拡散の脅威低減等の研究

国家エネルギー政策はAFCIR&Dを支持

閉燃料サイクルの復活

AFCIの目標

高レベル廃棄物の体積低減と地層廃棄コスト低減、使用済核燃料からエネルギー価値の再生、民生用Puのインベントリ低減、地層廃棄高レベル廃棄物の毒性低減、地層貯蔵の熱負荷低減、第二地層貯蔵所の必要性排除

AFCIの展開

@EBR-U使用済燃料処理(SFT)と先進的加速器応用(AAA)プログラムを合併して開始
A成長シナリオまたは少なくとも現状維持を目標としたR&Dに再焦点
B2015〜2040:LWR/ALWRを対象、2040〜:高速スペクトル燃料サイクルを対象
Cシステム解析、燃料、分離、核変換の4分野で構成

AFCIの国際協力

@国家エネルギー政策は、国際協力を推奨
ACEA・EU・ロシアは、研究及び実験データに対して100M$提供(2003年1月)

日米協力

@日米両国には、同様の興味と必要性がある
Aこの様な会議と講演を通じて協力が継続されるが、より緊密な共同研究の実施により両国に利益をもたらす