海外情報連絡会 平成13年度 第6回講演会 概要
韓国の原子力発電と産業事情
−APR-1400 and Nuclear Program in Korea−
KHNP Shin-Kori 3 & 4 Project Manager Park, Kee Cheol 氏
1.韓国のエネルギー事情
@世界で10番目のエネルギー消費国。
A国内需要の97%のエネルギーを輸入に依存。
B全エネルギーの53%は石油に依存。
2.原子力の必要性
@エネルギーの安定供給
原子力発電の割合は39.3%(2001年)
A環境にやさしいエネルギー
B他のエネルギー源と比較して経済的
LNGプラント(450MWe) …発電費 4.2¢/kwh
原子力プラント(1400MWe) …発電費 2.8¢/kwh
3.第5回長期電源開発計画(2000年1月に策定)
開発計画策定に当たっては基本的なパラダイムの変化、即ち2001年4月から実施の電力産業の再建があった。
@「独占」から「競争」へ
A「公益優先」から「営利優先」へ
B「KEPCO」から「独立の発電会社」へ
4.原子力発電所計画
@ 現在16基(Kori 1-4、Wolsong1-4、Yonggwang1-4、Ulchin1-4)、13,716MWeが稼働中
A 4基(Yonggwang5,6、Ulchin5,6)が建設中
B 8基(Shin-Kori1-4、Shin-Wolsong1,2、NewProject1,2)が計画中
C 2015年には全電源(約80GW)の約33%を原子力で供給予定
5.原子力開発の歴史
@ 1970年代:原子力発電の導入期
A 1980年代:技術の蓄積期
B 1990年代:自己技術(KSNP)
C 2000年代:新技術の実行期(KSNP+、APR1400)
6.APR1400について
@ 国家の技術開発プログラムのひとつ
A 3フェーズに区分
フェーズ1(92年12月-94年12月):炉型選択
フェーズ2(95年3月-99年2月):基本設計、SSAR準備
フェーズ3(99年3月-01年12月):設計最適化、許認可、詳細設計
B 開発に当たっての特徴
・ 4000MWt(1450MWe)のEvolutionary PWR
・ KSNP(1000MWe)とSystem80+に基づく設計
・ Advanced but proven技術の導入
・ 進んだ制御室の導入
・ 体系的なSAへの取組み
・ 経済性追求のための設計最適化