海外情報連絡会 平成11年度 第5回講演会 要旨

台湾第4原子力発電所の建設状況

台湾電力 B.D.Liaw博士

 

台湾電力 B. D. Liaw 博士を招き、台湾電力第4番目の原発である龍門発電所プロジェクトの状況について講演していただいた。要旨は、以下の通りである。

龍門発電所のプロジェクトは、厳しい競争の末、GE社によって進められることが1996年10月に決まった。

原子炉システム、BOP建物および、T/Gの受注者の協力の下、台湾電力は1年後に安全解析を完了し、1997年10月に設置許可請を行った。そして1999年3月に設置許可を取得した。

2000年1月末におけるプロジェクトの進捗率は30% である。内訳は設計が80% 、物質、機器の購入が54% 、建設が12% 完了している。設計・製作・建設作業は、台湾電力のレビューを受けながら主契約者によって進められている。

新しいプラントの安全性、信頼性、運転性および保守性を高めるため、台湾電力はプロジェクトに対する技術的要求の中に、台湾電力が運転中の3基の原発の運転経験や設備改造の経験および世界の原子力産業における成功例等を取り込んでいる。

先進的な建設技術の採用やプロジェクト管理の改善により、工期の短縮および品質の向上が図られている。

 設計基準や技術的要求に合致した機器配置計画を効率的に実施するため、コンピュータ化された情報管理システムが採用されている。このシステムは、プラントの仕上がり状態や将来の運転経験を反映させながら、プラントの寿命期間中を通じてプラント管理に利用できるように作られている。

 現在、台湾電力は原子力に対する公衆の信頼がえられるよう、より安全で信頼性が高く、運転が容易な龍門発電所の完成に全精力を傾注している。