平成11年度  第1回講演会
ANS会長Dr.Ted Quinnによるアメリカ原子力産業の動向についての講演
                      (ANS MISSION IN WASHINTONのOHPで説明)
 

日時:平成11年4月15日18:00より19:30まで
場所:核燃料サイクル開発機構 青山支所
出席者:出席者リストに示す約30名
 

講演内容:
1)ANSの目標
  原子力科学と技術開発のリーダーとして関係者の情報交換を推進するとともに一般公衆への原子力科学と技術情報の提供をして
  原子力政策の策定に積極的に寄与する。
2)原子力エネルギーの現状
    原子力エネルギーは、米国の電力の約20%強を供給しているベース電源であり、地球環境への影響から炭酸ガス放出の少ない
  原子力を見直す動きが出てきている。
3)原子力エネルギー関連研究の動向
    1999年度より原子力エネルギーの独創的研究を支援するNERI計画を開始した。大学の原子力研究も支援することとなった。
  原子力発電所の最適化をはかるNEPO計画も開始した。
    NERI計画は、核拡散のない原子炉や革新型原子炉や革新型燃料などの研究を通して原子力研究の活性化を図るもので、      公募方式で提案を集めている。現在、すでに300を上回る提案が集まっている。
    大学での原子力研究者と学生が、毎年減少しており技術力の低下につながるので、大 学の研究費を増加する努力をしている。
    NEPO計画では、原子力発電所の耐用年数を40年から60年へ延長することを研究している。また、原子力発電所の稼働率を
  向上する研究も開始する。
4)原子力政策の動向
    原子力政策においては、PETE DOMENICI 上院議員の存在が大きい。彼の努力により、原子力政策も再び前向きのものと
  なりつつある。放射線の人間への影響についても低線量率での緩和へ見直しの動きがある。
5)将来の動向
    NERI計画とNEPO計画を積極的に推進するようにDOEと協力するつもりである。又、大学での原子力研究を積極的に支援
  していきたい。
    日本の原子力学会との協力も積極的に推進したい。